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阪清和が発表したミュージカルに関する劇評をまとめました。ジャニーズ関連のミュージカルはここには収容しません。音楽劇を入れるかどうかは作品ごとに判断します。
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2019年2月の記事一覧
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地球のために動物たちが立ち上がる。現代人はこれを予言の書としか思えなくなる…★劇評★【舞台=どうぶつ会議(2019)】
かつて井上ひさしが劇団四季に書き下ろした「どうぶつ会議」をこまつ座が上演している。戦争ばかりしている大人の人間たちを憂い、このままでは子どもたちがかわいそうだと地球上の動物たちが立ち上がるエーリッヒ・ケストナーの傑作小説がもとになっているが、50年以上前に発表されたとは思えない警句があちこちに散りばめられ、現代人はこれを予言の書としか思えなくなる。つくりは子どもたちに理解しやすいようになっていて、会場に駆け付けた子どもたちの目には動物たちは、悪い大人たちに痛烈なメッセージを
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抱腹絶倒の物語の中に哲学的な問い掛けも…★劇評★【舞台=Mann ist Mann マン イスト マン(2019)】
横浜市にある「KAAT神奈川芸術劇場」と長野県松本市にある「まつもと市民芸術館」。ともに白井晃と串田和美という多才な演劇人を芸術監督にいただき、東京や大阪の劇場・劇団・プロデュース体に一歩も引けを取らない作品を生み出し続けている注目の公共劇場だ。これまでも一方の制作作品を連携して上演することは多かったが、両者が初めて本格的な共同プロデュースを果たしたのが、横浜公演を終えて、現在長野県内の劇場を巡演中の舞台「Mann ist Mann マン イスト マン」だ。演劇界の永遠の異
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ポップな感性を弾けさせ、初演よりもさらに深みのある成長物語に…★劇評★【ミュージカル=キューティ・ブロンド(2019)】
上昇気流に乗っている女優がとんでもなく上質なはまり役に出会うことがある。ミュージカル女優として広く知られるようになっていた神田沙也加にとって、2017年に主演作品として日本初演されたミュージカル「キューティ・ブロンド」がまさにそういう作品。ふられた彼氏の心を取り戻すためというやや不純な動機ではあるものの、彼と同じ超一流ロースクールに入って弁護士への道を進みながら成長していく女の子、エル・ウッズをとびきり弾けた演技と一点の妥協もない歌声で表現した神田のしなやかな奮闘によって、