世と交わると言うこと
早いもので、実家を出て大学の近くで一人暮らしを始めたのが約30年前。
神戸という知らない街で、阪急電車の特急が無料ということも知り、全ての時間管理を自分でやるということもやり、高校とは違う様々な価値観の人と出会い、お金を稼がないと生きていけないという当然の事実を身をもって感じ始めました。
誰も私に「◯◯をしなさい」という人がいない。他人と仲良くしようが、無関係でいようが好きにすればいい。
社会に出るということは、自我が自分を定義する空間ですごすことだ。
ということが、不安でもあり、楽しくもあり、そしてまた、多くの人がそのようにしているのだと気付かされたのでした。
思えば、子供の頃からずっと、わがまましたい放題だったので他人の感覚に無頓着で、自分なりには結構なギャップを感じていましたが、楽しい、あれやりたいこれやりたいが優っていたので、さほどに挫折なんかにもなりませんでした。
そこから就職を経て、転職、企業と我ながらじっとしとらんなぁと思いつつも、そんなことを通していろんな人と出会い、気付かされ、生きていく知恵を身につけさせてもらえたと思っています。
誰かに、相手を恨んだり詰ったりしたくなるようなこともされたのかもしれませんが、あんまり記憶には残ってません。
きっと、出会う人たちに恵まれていたのでしょうね。
ただ、出会う人の持ってる価値を引き出せるかどうかも、とてもとても大切な人生のスキルだと思うのです。
360度誰に対してもどの場面でも福の神でいられる人なんていません。
人と人の関係は鏡
というのですから。
そしてもう一つは、交わる相手を選べる実力をつけること。
仕事のパフォーマンスも、実力があるからこそ発揮できる場所を選ぶことができる。
ただし、実力を履き違えて奢っていてもいけない。
主観ではなく社会に確実に評価される価値を提供できなければ、評価されることなどありえないのだから。