免疫力
2011年3月6日 投稿
昨年末から、牛の口蹄疫、鳥インフルエンザなどによる殺処分のニュースが頻繁に流れています。人間にも花粉症の方には辛い時期がやってきて、あらためて細菌やウィルスと言った人間が生物の一つにすぎずいかに科学を持ってしても自然界の摂理にそうカンタンに打ち勝つ事等できないと言った事があらためて思い知らされるような気がします。
そして、ずいぶんと前から抗菌グッズが身の回りにあふれ、消臭剤や除菌スプレーはどの家にとっても必須アイテムになっていますね。臭いのは嫌、ばい菌はダメ、子供にはとことんワクチンによる予防接種を行い、かたやどんなワクチンも効かない耐性を持ったウィルスも見つかる等、まるでいたちごっこの様相を呈しています。
細菌学や免疫学に造詣が深くないのであくまでも素人考えなのですが、本当にそんな事してていいのかなと思うのです。
人間が本来生存のために、自然界に存在する細菌等から自分の身を守るために備えているのが免疫力です。それは人工的に工場で作られる化学物質ではなく、あくまでも人体の生命力によって作り出されるものです。それは、そういった外敵に触れるからこそ生み出されるものであり、日本人が海外に行ってその土地の風土病にかかるように、その外敵に長年にわたってあらがい続け、生命の危険を乗り越え、もしかしたら何世代にもわたって作り出されるものかもしれないのです。
生物学的に見ると、それは自然界に当たり前にある淘汰であり、その危機を乗り越えられ多種の保存を繰り返してまたその種は危機を乗り越える事ができると言えます。
そうだとするなら、感染の恐れがあるからといって、感染していない家畜も一緒に殺す事で、その可能性をなくしているのではないかと心配します。同じ環境にあって感染しなかった家畜はもしかしたら感染しない何かを持ち合わせるのかもしれないし、その生き残った家畜の遺伝子を連綿とつないでいく事でそんなウィルスがいても共生できる家畜となっていくのかもしれないのです。
きっと鳥インフルエンザなんかは毎年のように感染事例が出てくるでしょう。これから未来永劫いまやっているように大量の家畜を無駄に殺し続けるの?ほんまにそれでええんかいな?とニュースを見て思ったのでした。