(原文は最後)
元サッカー選手の認知症発症リスクを軽減する方法を調査するために、新しい認知症研究が開始されました。
この研究は、(グラスゴー大学の)ウィリー・スチュワート博士が主導します。博士のこれまでの研究により、元プロサッカー選手が認知症で死亡する確率は、一般の人の3.5倍であることが分かっています。
4年間にわたり130万ポンドの費用を投じて、BrainHOPEスタディはこの調査を基に行われます。
この調査は、FAとFIFAが共同で資金を提供し、40歳から59歳の元プロサッカー選手120名を対象に実施される予定です。
グラスゴー大学の神経病理学者であるスチュワート博士は、「この研究は非常に重要なものであり、この研究を進めるためのFAとFIFAの支援に感謝しています」と述べています。
「FIELDスタディから得られた我々の結果は、元サッカー選手の生涯に渡る脳の健康状態について懸念すべき理由があることを示しています。BrainHOPEは、問題を早期に発見するための検査もそうですが、より重要なこととして、元サッカー選手の認知症リスクを低減するための方法を明らかにするために設計されています。」
この研究は、脳画像とテストにより、元サッカー選手の脳の健康状態を、一般人の対照被験者700人と比較する予定です。
また、認知症の危険因子を管理することで、脳の健康状態に違いが出るかどうかも調べる予定です。
FIELD研究は、ウェストブロムの元ストライカー、ジェフ・アストルが度重なる頭部外傷のために死亡したという主張をきっかけに始まりました。
専門家は、ボールのヘディングが脳の損傷につながるのではないかという懸念を調査していました。
昨年7月に発表された新しいガイドラインでは、イングランドのプロサッカー選手は、2021-22年のシーズンから、トレーニングで行う「より衝撃の強いヘディング」を週に10回に制限されることになっています。
8月には、サッカーの他のポジションと比較して、ディフェンダーは後年認知症になる可能性が高いという新たな研究結果が発表されました。
今年初めには、神経変性疾患(NDD)を患う元選手のための専門ケア部門がプロサッカー選手協会によって設立されました。