生まれる
生まれたらもう
胎には戻れない
それが悲しいのか
悶え苦しみ泣く
胎が空っぽになり
次はまた別の場所から
栄養を吸い取られるタンクになる
変化は強制され
上手く変態を遂げない蛹は死ぬ
生まれるか死ぬか
時はそのどちらかへと命を押し出す
地球にとどまる人間が
宇宙へ生まれ出ることがあるのなら
二度と呼吸を必要としない身体へと
変化するのだろうか
筋肉も骨も無用となり
臍の緒のごとく剥がれ落ち
私は別の生き物へと変わり
どこか遠く知らない星に吸い込まれ
私でない何かになる
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