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短詩集

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#自由律句

短詩集②

とりあえず出るもの全部出してしまえという開き直り。生々しさを求めたら、抽象度が上がる矛盾…。 1.彼女はまるでサロメ僕の首を欲しがる 2.人を殺そうとするほど追い詰められたその首に巻き付いた毒蛇 3.そのドグマまでオルフェウスの琴音なら届くだろう 4.「怖い」が壊れたあの日から愛情も死んで帰らない 5.たった一日のせいではなく少しずつ二者関係に呑まれ壊れた二人 6.「手を離して」一番はじめに言うべきだったのか 7.恐怖を凌駕する寂しさもまたひとりぼっちの恐怖

短詩集

また書いてみようと思いました。 読んでいると書きたくなり、書いていると楽しくなり。 なるべく生々しく、という試み。 1.甥が生まれ今ならプラマイゼロと喜んだ聖夜の罪 2.既に心配という枷をはめられた3105gの体 3.私がいない部屋に私がいるこの矛盾は何 4.三ヶ日みかんが一番と嘘をつく 本当は味がわからない 5.優しさと正しさは全て彼女のもの 私の上澄み 6.激情家と呼んでよ面倒臭そうに窘めるぐらいなら 7.戯れに猛禽類の翼をもいだ女達の手と顔 8.「寂し