2次被害
セクハラなどの事件が報じられるたび、被害者に非がある、ハニートラップだ、などの批判(敢えて批判という)が出てくる。
毎回思うのだが、それは議論をすり替えている。仮にハニートラップだったとして、「被害を受けてもよい」とか「加害者は悪くない」にはならないと考えるからだ。
そしてその批判は被害者に取っては2次被害となると思う。被害そのものが1次被害とし、2次被害はそれによる波及的被害のことを指す。
わたしは以前、ストーカーの被害に遭っていた。どんな被害だったか詳細は書かない。ここで語りたいのは1次被害の酷さではなく「ストーカーの2次被害」についてだからだ。
1.ストーカーに遭っていた時
ストーカーに遭っている時、ほとんど誰にも言わずにいた。話していたのは親、当時の恋人、会社の人事。
親は電車に乗るたび「今日は大丈夫?今日もいる?」と連絡をくれて毎回心配してくれたが、一方で「本当にあんたについてきてるの?気のせいじゃない?女の子なら誰でもいいんじゃないの?」とも言ってきた。そんなこと言われても困る。誰でもいいかは知らないし、私が被害を受け続けていることは変わらない。
元恋人は「対策を考えよう」と言ってくれたが、何かで喧嘩をし手をつけられないくらい激昂した際に「ストーカーにお前の家を教えるからな!」と最低な脅しをしてきた。彼はストーカーを見ていないし、私も名前や勤務先といった素性を知らないので、そんなことは物理的に不可能だが、今も時々そのセリフが思い出されてしまう。
2.警察への相談
被害が続いて、疲弊していた時に、勇気を持って警察に相談することにした。しかし警察のどこに相談すればいいか分からない。ネットで「警察 ストーカー相談」などと検索し、詳細の名前は忘れたが「ストーカー対策委員会」的なところを見つけ電話。
すると女性が出た。しかし私が発言する前に「営業時間外なので営業時間に掛けてください」。と電話を切られた。
「ストーカー」の名のつく部署に電話しているのにしかも同じ女なのに「大丈夫ですか」の一言もなく事務的な対応にとても悲しくなった。
イライラしながらも、被害を受けていた場所の管轄の警察に電話することにした。地域の警察だからか「ストーカー」の名のつく部署はなく、「生活安全課」が近いのかな?と思い電話。今度はかなり話を聞いてくれたが、地域の警察なのに、地域に存在する電車がなにかなど全く把握しておらず不安になった。かなり話を聞いてくれたのも事実だが、地域の特徴など背景の説明を何度もしたことに時間はだいぶ割かれた。
3.ストーカー後
引っ越しをすることで1年2ヶ月に及んだストーカー被害を終わらせることができ、
それ以外の話せるようになったのはそれから少し経ってからだ。
もう色々なことを言われまくったので、時系列は覚えていないが大体こんな感じ。
・火の立たぬところに煙は立たない。せつこさんにも非はあるはず
・せつこさんみたいな、全く女っ気もなくかわいくもない人でもそういうことあるんだね
・なんで首根っこ捕まえて警察に突き出さないの?
・それってストーカーなの?
ちなみに下記はなぜかストーカー被害をプラスに捉えさせようとするコメント。
・若いうちよ。
・モテることはいいことよ。
・せつこさんみたいに、かわいいとやっぱりそういうことあるんだね、私そういうの一回もないよ〜
・わたしの方が酷い目にあったよ、例えば〜(以下ストーカーマウント)
4.まとめ
わたしもこの件を通し、多くを学んだ。終わったからといって他言すべきではない体験だった。
誰のなんのためにもならない。
わたしがストーカーなりセクハラなりの被害について、言いたいことはひとつだ。
分からないならノーコメントでいろ、そんなつもりなくても傷つけている
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