#18 大きさは尺と寸と分
実は先月、この歳(58だ)になってバイクの免許を取りました(と言っても、小型AT限定ですが)。
バイクの免許をお持ちの方はわかると思うのですが、自分は教習所の一本橋には苦労しました。30センチの幅しかない15メートルの橋を渡るという課題。狭いと思うと緊張するわけです。ただ、それはちょっとした気持ちの問題で、これは1尺の幅だと気づいたら「尺皿って大きいよなあ、うん大きいよ、そうかぁ一本橋も広いじゃん」という感覚から緊張がなくなり余裕を持って課題克服。
尺皿大きい、尺でかい……陶芸関係の方はなんとなくわかるんじゃないかなぁ。
閑話休題。
私たち、器周りで仕事をしていると今の時代でも寸や尺や分という単位が日常普通に使われています。先ほどの「尺皿」のように皿などの寸法も尺寸分の単位が普通です。
1寸は3,03センチで、概ね3センチ。尺は寸の10倍、分は寸の10分の1。昔は普通に使われていた長さの単位ですね。
お客さまから頼まれて「18センチくらいの皿」を探しに窯元に行くと「18センチ……どのくらい…………ん、なんや、6寸皿か!」みたいなことはよくあります。
木箱の注文も尺寸分で行うことが普通です。「縦横6寸5分で深さは2寸3分で10個お願い」とか「2分くらい余裕見ておけばいい?」という感じ。
元々身体の部位を元に作られた寸法単位を身体尺と言いますが、手に取って使う器は身体尺である尺寸の方がピンとくるようです。
これって和食器だけの話だけでなく、洋食器でもサイズを同じく身体尺のインチで表すのが普通です。8インチのディナー皿とか。やっぱり器の大きさは洋の東西に関係なく身体尺の方が感覚が伝わりやすく、しっくりくるんでしょうか。
あと、これは正規の身体尺とは違うのですが、自分の手の大きさなどの基本的な長さを知っておくと意外と便利です。ちなみに私の親指と人差し指を広げた時の指先の距離は13センチ、同じく手を思いっきり広げた親指と薬指の先の距離は23センチ(結構手は大きい方です)。これでも目の前の器のだいたいの寸法は把握出来ます。
まとめ
お店とかで30センチ位ありそうな皿を見ながら、店の人に「これって尺あります?」とか大きさの確認するとちょっとだけ通ぽいです。
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