イイ味いぶし銀太郎

新しく出来た居酒屋「イイ味いぶし銀太郎」のオープニングスタッフも
残りアタシと曽川だけになった。

ビールだけが激安で、つまみはそこそこの値段がするこの店は
アッと言う間に閑古鳥が鳴くほどになっていた。

曽川は今日も遅刻した。

「どうせ俺にクビにならないし」
二日酔いであろう顔を引きつらせて笑う。