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人生で初めてプレゼントした本。

【読了📚】『目の見えない精神科医が、見えなくなって分かったこと』福場将太著(サンマーク出版)

表紙のイラストや帯の紙質なども、この本の雰囲気にピッタリ!


「わたしってこんなにも仕事ができない人だったんだ……」
仕事で些細なミスが続き上司に注意されて凹んでました。
社会人になって30数年経つのに、こんな些細なことでミスしたことに落ち込み、しかも歳近い上司から注意を受けたってこともショックでした笑。

そんなときは何をしてもうまくいかず、これって更年期なのかなぁと、どんどんマイナス思考の沼に……。そんなときこの本に出合いました。

凹んでいたときだったからか余計に、著者である福場さんの言葉ひとつひとつがわたしに言ってくれてるように錯覚するほど、グサグサ刺さりました。

刺さるごとにマーカーを引き、ページを折ったので厚みが変化しちゃいました笑


32歳で完全に視力を失った精神科医の著者が、4つの世界について書いてくれたのがこちらの本です。

目が見えるからこそ、見えるもの。
目が見えるからこそ、見えないもの。
目が見えないからこそ、見えないもの。
目が見えないからこそ、見えるもの。

本書「はじめに」P8より


特に、サイコロのお話しがグッときました。
サイコロを振り「1」がでてもその裏側にはサイコロの目の最高値である「6」がある。人もそれと同じで良い面と悪い面が表裏一体なのだと考えたら、ミスが続いても私の存在全てがNGじゃないんだと考え直すことができました。

この本にはたくさん素敵な文章が書かれているのが印象的でした。
特に好きなのはP61に書かれている「一歩ずつ、一段ずつ踏みしめながら、時にはその場にうずくまりながら、ゆっくりなだらかな変化の階段を上がればいい。」の箇所です。

また、読んでいる間「想像を働かせるって大事だな」という思いが度々浮かんできました。端から見たら可哀想と思えることでも、本人にとってはそうではないこともある。また、見えるからこそ見えなくなることがこんなにあるんだと分かり、根拠のない思い込みはやめて想像を働かせて日々を過ごしてみようと思います。

32歳で完全に失明した著者が、なにかを失い悲嘆にくれている人に、それでも失った分、得るものがあると信じてみてほしいと、こんな心強いメッセージを伝えてくれています。

時間はかかるかもしれませんが、心はかならず何かを得ます。
奪われたらその分何かを意地でも掴み取りましょう。
傷ついたら傷から何かを意地でも感じ取りましょう。

本書P78より


とても良い本だったので、もう1冊購入して友人にプレゼントしました。本を人にプレゼントしたのはこちらの書籍が初めてなのでその意味でも思いの深い1冊となりました。


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