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Sアパートメントの記

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品品（ピンポン）
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2020.11.1

晴れ。

市内の書店を周り、チラシと初回特典の冊子を置いていただく。いよいよといった感じ。
それぞれの本屋で本を買う。
早川義夫「女ともだち」、ユリイカの西加奈子さん特集など。

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2020.11.2

雨。
人もまばらな電車に乗って、奈良・大和郡山のとほんへいく。数年ぶりになってしまった。
津村記久子「サキの忘れ物」とジェレミー・マーサー「シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々」を買う。
雨の郡山は慕情だ。
束の間の電車の旅、大阪は水無瀬の長谷川書店を目指す。途中、奈良の何処かだろうか、結構な川があり、なぜかその中程にチップスターの空筒がたゆたっているのが見えた。
川面のチップスターは慕情だ

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2020.11.3

晴れ。
久しぶりに翡翠にいく。
たらこスパゲティーをわざわざ厨房のほうにまで行き、注文したが、ナポリタンがきた。
ナポリタンは美味しかった。作り直してもらうほどではない。黙って食う。翡翠は大好きな喫茶店。歌にまでした。

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2020.11.4

晴れ。明日はエッセイ集「都会なんて夢ばかり」の発売日。朝4時半に家を出て、京都駅から新幹線で東京へ。10時前に夏葉社の事務所に着く。本が到着し、サイン本作り&発送作業の手伝い。大変な仕事だったが、島田さんと音楽を聴きながら、喋りながら楽しかった。夜、東京で死ぬほどお世話になっている古書ビビビに直接、納品にいく。馬場さんの男気（なんて書くと本人は嫌がるだろうけれど）がかっこ良すぎた。高円寺のホテルに

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2020.11.5

晴れ。
朝早く起きて、昨日渡せなかった本をコクテイル書房のポストに入れにいくと、近くにいた男性が話しかけてきて、店主の狩野さんが近くにいることを教えてくれ、連れて行ってくれた。そのおかげで直接、狩野さんに本を渡す事ができた。早起きして良かった。
10時より、今日も夏葉社事務所にて、サイン本作り&発送作業。二時間ほど手伝い、ダッシュで東京駅に向かう。最速で新幹線に乗り込み、京都駅からタクシーで善行堂

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2020.11.6

晴れ。姫路・おひさまゆうびん舎にサイン本を作りにいく。下北沢古書ビビビや善行堂、ホホホ座と同じくらいおひさまゆうびん舎はずっと応援してくださっていて、発売のたびに御世話になっている。お店にいる間にも沢山の方が本を買いに来てくださった。本当に励みになる。
今回、夏葉社・岬書店から出た初めての本ということもあり、CDを出すときよりも沢山のお店が本を置いて下さっている。夏葉社・島田さんの築いてきた信頼関

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2020.11.7

雨。
今日は京都の店の挨拶回り。恵文社一乗寺店担当の鎌田さんが不在。市バス一日券を買い、開風社　待賢ブックセンターへ。サイン本を作らせていただいた。御世話になっているライブハウス・拾得の横にある本屋さん。
雨の中をレティシア書房。バスを乗り間違え、歩いて誠光社。買って下さっている方がいて、一安心。
暗くなってきた上に、雨で髪も濡れている。ホホホ座に行くと、なんと初回入荷分はすでに売り切れていた。あ

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2020.11.8

晴れ。
昨日から始めた通販の売行きが良く、発送作業をひたすらする。本当に沢山の方に手に取っていただいている。本を読んだ人は歌も聴いてほしい。ライブはいまは色々難しいが、もし機会ができたら観に来てほしい。
音楽がやはり好きなのだろうな。飽きずに、というか、僕なりにもはや血肉になっているんだろう。

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2020.11.9

晴れ。
四条河原町界隈に贈り物を買いに行く。京都に来て最初に声をかけてくれたシンガーソングライターのだいすけさんと多分一年ぶりくらいに会うことになった。彼に息子が生まれて、お祝いをあげる機会をずいぶん逃してしまっていた。
バルの無印カフェでプリンを食って、丸善で便箋を買う。
献本した方から、本が届いたというメールが入り始める。受け取ったという連絡をくれるだけで、すごく嬉しい。ありがとう。

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2020.11.10

晴れ。
相変わらず通販に沢山の注文、ありがたや。追加発注して下さったお店に30冊のサイン本を作る。
昼過ぎ、近所でシンガーソングライターのだいすけさんと久しぶりに会う。定食を食べて、何度かライブをさせてもらったことがある喫茶店へ。老夫婦が経営しているが、僕のことはどうやら覚えていないようであった。コーヒーを啜る。
沢山笑った。本の感想もいただいた。本当にありがたかった。七年前、拾得で彼や数人の歌い

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2020.11.11

晴れ。
発送作業。そして、善行堂から再入荷分にサインを、との連絡があり、夕刻、向かう。近くのホホホ座にも寄る。ホホホ座は初回分が即売り切れていたが、再入荷していた。何度か挨拶にいくも、いくたびに山下さんと入れ違いで会えない。いつ行ってもいるのに。
善行堂でサイン本作る。本当に沢山売って下さっている。ありがたい。
読書は津村記久子「サキの忘れ物」

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2020.11.12

晴れ。
毎日のように新しい店舗の入荷情報が入り、誰かが買ってくれたり、感想をツイートしたり、画像をインスタに載せてくれている。書いてよかったなって思うにはまだ早いが、道が続いていくのが分かるから、日々が楽しい。
のだが、今日は少し気持ちが低調だった。頭痛がずっとしていた。
昨晩、とあるバンドの友達（と言わせてほしい）から、すごく嬉しい本の感想をもらった。彼は文章も小説も書く人だから、本当にありがた

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2020.11.14

晴れ。
夕刻、善行堂で、些末時研究という本を発行している福田さん、ミュージシャン・小説家の東賢次郎さん、荻原魚雷師匠と待ち合わせ。PASMOを家に忘れ、バスに間に合わず、歩くルートを間違え、細かいお金を持たず、色々間違えながら、なんとか合流できた。
ナミイタアレにある村屋に行く。そこで服の販売会をしていた「途中でやめる」の山下陽光さんを紹介していただく。魚雷師匠のファンだという山下さんと師匠の邪魔

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2020.11.15

晴れ。
昨晩、久しぶりの酒だったが、わりとすんなり起きれた。というか最近、目覚めが良い。麗しきことである。発送作業などやりつつ、梅昆布茶をしばく。うまい。美味すぎる。もはや汁物と言っていいし、お茶でもあり、なんだか分からないが、旅館の朝を思い起こすような気さえして、非常に気持ちが良い。塩分だけ気をつけなくてはならない。
夜はクリープハイプ・尾崎さんの新しい小説を読み始める。