頑張ってえらい(妻日記)
妻です。
ケツメイシの「闘え!サラリーマン」という歌をご存知でしょうか。
題名の通りサラリーマンのおじさんたちが報われない自分の努力や待遇を嘆きながらも、お酒を飲んで嫌なことをリセットして、また明日もがんばろー!という2010年に発売された歌。
まだ地元にいた出勤時にこの曲を毎日車の中で流していた。
今思うとかなり病んでいたんだと思う。朝からこれを爆音で流しながら田んぼの中を走り抜けていく車はさぞかし奇異なものに見えていただろう。
でもこの曲に救われていたのは事実で。日中は、ない頭をフル回転させて仕事をし、22時過ぎにヘロヘロになりながら近くのコンビニで缶ビールを帰り道に買う。
一人暮らしの家で呑みながら、同じようにバリバリ働いていた女友達と電話でお互いを励ましたり、自分たちの不幸さを嘆いていた。
仕事では見たくないものを見たり、聞いたり、ミスに怯えたり、理不尽なクレームや面倒な調整ごとで毎日胃がキュッとなることも多く、そのせいで胃にポリープを飼うことになってしまった。(ちなみに今もいる)
でも、誰かのために調べて提案したことや自分が頑張ったことで喜んでもらえたり、「あなたのおかげで」と言ってもらったこともあった。これがあったからなんとか続けられていたんだと今は思う。
夫からは「やりがい搾取されちゃって」と怒られそうだ。
でも、この曲を聴くたび当時のことを思い出す。
けれどもうあれから数年経っていて、考えるともうかなり過去のことなんだと気づく。
たまにあの時の自分が、まだ自分の中で泣いているように感じる時がある。
人は楽しかったり嬉しかったりする思い出よりも、悲しかったり苦しかったりする思い出の方がより鮮明に残っていたりする。
なので最近、昔をふと思い出す時、昔の自分に対して「よく頑張ってたね、偉いよ」と思うようにしている。
それはきっと、いつも夫が「〇〇ちゃん、えらいね。頑張ってるね」と声をかけてくれていることも影響していると勝手に思っている。
自分の頑張りを肯定するのは簡単なようで難しい。
肩肘張って頑張ることはとても尊いし、人生の中でグッと耐えなければいけない場面は誰しもあると思う。
実際、その時の苦しみがあったからこそ、次の素敵なステップに上がれることもある。
でもやっぱり褒めてもらった方が、ハッパをかけられるより心があったかくなると思うのです。
自分の周りの人、そして自分にも「今日も頑張ってえらいね」と言える人でありたいな。