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DINKs夫が考える「仕事を選ぶ基準」

脱労働主義の私が掲げる「労働を選ぶ基準」について記事にしてみます。子なしである私達夫婦は、子供を持つ人達とお金に対する考え方がまったく異なります。

労働について考えることを出発点にします。哲学者アレントが提唱した分類を軸にしてみましょう。わかりやすくまとめてくださっているサイトがあったので、こちらを参考にします。


1.賃金はどれくらい必要か

労働は賃金獲得の手段です。心を満たすものではありません。心を満たすものは「仕事」です。意に反しない形で自分の望む形で主体的に有意義な生産をすることを仕事と呼びます。たとえば私にとっての家事は仕事です。自炊は健康を作り、一緒に生活する人の笑顔を生みます。正の感情を生み出すことは人生にプラスの効果を与えるため、生産です。

一方、家事を「義務」だと思っている人にとっての家事は「労働」です。家事を義務だと思っている人には「生活が回らないと明日会社に行けないから」とか「配偶者が会社労働で賃金を獲得しているから、負い目や義務感から自分は家事をしなければならない」とかいう動機があるかもしれません。いずれにせよ「生活共同体の一部または全部が明日会社に行く、その体裁作りのための行動」である意味で、労働の一種と考えることができるでしょう。

では、賃金は何のために必要なのか。生活のためです。生活のために必要なお金はどれくらいでしょうか。賃金は一般的に「その労働者が明日も同じように労働できるだけの水準」に設定されていると言われています。給料が高いからと言って貯金ができない人が大量にいますが、確かに、交際費や関係構築のための消費が不可欠な現代社会では「金持ちなりの悩み」もなくはなさそうです。ただ、ここでは「必要な金を調達する」という機能だけに着目するので、金を消費しなければ維持できない付き合いは捨てるという前提で考えます。

先々のために貯蓄をしなければならない前提の場合、賃金は生活費と貯蓄の合計になります。必要な貯金額はいくらか。毎月何万円貯金すればいいのかは、本当に人それぞれですね。何年働くつもりなのかにもよるでしょう。私は「賞与は1円も使わない。普段の給与は貯金しない」という基本ルールを作っています。私は物欲がないので、臨時収入で何かをしたいということがありません。特別なときにしたいことは普段からしますから、奮発という文字もありません。

普段の給料は以下に分類します。

  1. 生活費(食費、光熱通信費、住居費、日用品)

  2. 妻のための費用

  3. 活動費

  4. 予備

(1)生活費ですが、食費以外はほぼ固定で、食費は変動します。できるだけ冷凍保存を駆使して食費を削りますが、食は人生で最も重要だと思っているので、ケチることはしません。こんな素材を食べたいと思った時に、我慢して安物や代替品、惣菜にするということはしません。添加物が多く入った安いものを買うということもしません。

(2)妻のための費用ですが、これは妻が勉強のために本を買いたいとか、妻の習い事の関係とか、ここの美術館が気になるから行ってみたいとか、そういう願望を満たすための費用です。妻は「人生の余白を創造する」役割を担ってくれているので、妻の活動がないと、ルーティン以外の面白いものに気づけませんから、基本的に必要なものは全部支出します。

(3)活動費は交通費です。街の散策や動画編集など、労働以外の生産活動に使うお金です。これが出かけるエリアにより変動するので、ちょっと厄介です。これにより(4)予備費がどれくらい確保できるかどうかが決まります。

(4)予備費は医療機関にかかる費用など。あらかじめいくらとは決めていないですし、かかったら(4)はこれくらいだったなあ…程度に記録しておくだけです。

給与‐(2)-(3)-(1)=(4)という感じで支出し、(4)が0でもマイナスでも気にしません。大幅なマイナスにならなければ、月同士で調整すればいいだけだからです。

上記の他、副収入(YouTube他)があり、こちらは貯蓄と投資に回しています。これと普段の給与の残額が貯めるお金です。

2.財産はお金だけなのか

私が労働で最も重視しているのは拘束時間です。世の中には生活のために残業したいという人も多いですが、私は金よりも時間が大事だと思っています。時間は万人共通・平等な財産ですから、ないがしろにしてはいけないと思っています。一瞬一瞬が、唯一無二の瞬間です。

金より時間が優先です。金が無いなら金を使わずに楽しめばいいだけで、特に大きな金を必要としていません。一方、それは私が金に困っていないからかもしれませんし、人付き合いや他人の目を気にしない性格だからかもしれません。衛生主義なので不潔にするなどということはありませんが、ブランドものに身を包むみたいなことはしません。

なので、前章で書いた生活にかかるお金から、だいたい必要な給与は〇〇万円だと計算して、これを最小限の労働時間で獲得するための職場を常に探し続けています。条件や働き方が合致したらすぐに面接を受けに行きます。とにかく待遇は妥協しないほうがいいと考えています。8時間労働と7時間労働は1年にすると大きな時間財産の差になります。

3.在宅勤務とフレックス勤務

これらが導入されている企業を選びます。働き方や待遇、拘束時間の問題もありますが、こうした働き方を導入している企業の方が、時間を細切れにしてフル活用している人が多いと考えるからです。仕事にどっぷり浸かりたい人がたくさんいる会社では、早く帰って自分の活動をしたい人は浮きますし、空気がその権利を認めないことがあります。

私は仕事で成功したいとは思っていないので、多少自分に迷惑が掛かったとしても、自分の私生活のことしか考えていない従業員がたくさんいる会社の方が居心地がいいし楽ですね。責任感のある真面目で会社第一の人ばかりがいる職場では、私のような人間はやっていけないでしょう。

だから、言葉を選ばずに言えば「仕事が好きじゃなさそうな人で、多趣味だったり自己実現してそうな人」が多いと感じる職場を選びます。仕事でしか自己実現できないようなタイプの人が面接官だったりしたら辞退します。

4.ニコニコしている人が多いかどうか

幸せそうな人、笑っている人が多い職場かどうか。これも重要事項です。上機嫌な人の周りには上機嫌な人が集まりますし、不機嫌な人の周りには不機嫌な人が集まります。その連鎖は公私ともに同じでしょう。正しく生きるよりも楽しく生きることができる人と、どうせ7時間や8時間一緒にいるなら、関わっていきたいですよね。

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