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DINKs夫は諦めが早いから子供も欲しがらないのか
夫婦でゲームをすることがあります。ゲームについては妻がこの記事で書いてくれているので、内容はこちらをお読みください。
妻と一緒にゲームをすると、とても面白いことが起きます。この前は、マリオパーティで遊んだんですが、マリオパーティって、双六形式のボードゲームっぽいことをやり、1ターン終了ごとにミニゲームをやるんです。参加者は4人で、ミニゲームは4人で競うものや、1対3、2対2など、そのターンにとまったマスの種類によって決まります。
ミニゲームの時に妻は一生懸命ゲームに勝とうと操作します。当たり前だろそんなのと思われることでしょう。本当にごく当たり前の遊び方の姿勢ですし、私も子供のころはそうでした。ミニゲームをやるんだから、勝ちたい、みたいな欲求ですね。普通です。繰り返しますが、至って正常な考え方なんです。
ところが今の私はどうでしょう。ゴールまでの速さを競うゲームでは、一度ミスして失速すると「あー負けちゃったー」と、なぜかコントローラーを置くのです。自分でもどうしてそうするのかわかりませんが、なぜか、ミスをするとその瞬間に「あ、負けた」ってコントローラーを置く癖がついてしまたんですよね。別に負けて悔しがるわけでも機嫌を損ねるわけでもなく、ただ「ああ、負けたんだなあ、みつを」くらいの感覚で、自分のコントローラーを置いて他のプレイヤーの動きや楽しそうに遊んでいる妻を眺めてニコニコしているのです。試合放棄ですね。
これはマリオカートでも同じで、アイテムでボコボコにされて順位が一気に下がると、急に減速し始めるのが私です。「うーん、今回は負けかな(笑)」みたいな感じで、勝負以外の楽しむポイントにシフトします。特に負けることが嫌じゃない的なやつですね。
特に自宅はゲームの映像をOBSで録画しているので、その映像の方に注意が向いたり、とにかく「勝負に勝とう」みたいな精神がゼロなんですよね。同じく、2対2や1対3、4人で協力して相手を倒すタイプのゲームの時も、仲間が頑張ってくれてるから大丈夫かなと思って、よそ見をしたり連打を緩めたりしちゃうんですよね。それで野菜を引っこ抜くはずだったのが失敗したり、妻は「なんで手をとめてるの!頑張って!」と横から言ってきますが、笑いながら半分諦めている様子です。
この性格、22歳くらいから急激に強まってきました。ちょうど就職するかしないかくらいの時ですね。最後まで粘り強く勝利を競い合う、奪い合うみたいな考えがどうも好きになれないんですよね。負ける時もあるし、勝つか負けるかなら、5割じゃん、と思ってしまいます。
話が長くなりましたが、タイトルに戻ると、私は「子供育てるのって大変だし色々自分の時間もなくなっちゃうし、お金もかかるし、自分の能力では無理そうだな、うん、無理そうなことはせずに、身の丈に合った楽しい人生を送ろう」っていうノリでキャンセルしているんだろうなって気づきました。「まあ、やめとくか」「できるかもしれないし、できないかもしれないけど、どっちでもいいから、より楽しい人生を送れそうな”子なし”を選んでおこうかな」という感じですね。
休日は家に籠るんですが、久々に用事があり電車に乗りました。ファミリーがたくさんいました。平日は単独行動の人がほとんどで、電車の中も無言な人が大半、それが休日になると電車内で喋っている人が多いこと多いこと、電車ってこんな煩かったっけ…などと思ったりしますが、振り返れば、自分が子供だった頃も、いつも休日の混雑して騒がしいところに家族で出かけていたなあと思い出します。
子供がいる人が少なすぎるのと、子供が少ない地域に住んでいるのと、子供とすれ違いの時間を生きていることにより、子供を持つことがどんどん「遠ざかっていく」んですよね。私にとって「なんで子供を持たないの?」じゃなくて「なんで子供を持つの?ほしいの?」が、ごく自然な感覚になってきていることを感じます。20代の人生が、死ぬまで続く感覚でしょうか。
そして同時に、子供をほしくて悩んでいるとか、子供がいなくて悩んでいるという人も私の周りにはほとんどいません。というか、既婚者さえも少ないので、こうしたテーマで悩むことさえも、私にとっては遠い島の出来事になってしまい「悩まなくても、子なしでええやん」程度にしか感じなくなってきて、共感能力もどんどんなくなっていく、そんな恐ろしさもありますね。
ミニゲームで勝つか負けるか程度にしか、ライフスタイルに関する「こだわり」「貪欲さ」もなくなってきているのかもしれません。または、労働の支配さえなければという気持ちが強すぎるのかもしれません。
労働や子育てにコミットしない人への批判も多い昨今ですが、私は自分の選んだ道で、毎日を大切に楽しく生きていきたいものです。