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Behoimi(賢者の石)

『お母さん?』

ボク
賢いひとに
なりたい

『智慧(チエ)』にしか
アコガレも
キョーミもない

小学生から
もう一度
やりなおし
たくはないし

『絶対にイヤ』
同じ勉強するなら

美術、考古学、建築、空間デザイン、バロック音楽
分子力学、天文学、地層学、人間工学、心理学 etc.

ボクの行きたい学校は
他人(ヒト)とは
ちょっとチガウ場所にある
特殊な、謎の魔法陣がある

何処にでもあるような
歯医者の駐車場
月極(ツキギメ)ではなくて
コイン・パーキング
Timesのすぐ真裏

町の隅っこに
イツモ
あったような
円くて、重い
超合金の
砲金色(ツツガネイロ)の
普通の
ありふれたマンホールを

上から
チカラ任せに
コジ開けるのではなく
軽く自身の体重が
のしかかるように

新しく買った
Timberlandの
スニーカーの踵で
彼女たちの
紅いハイヒールの裏側で

昨日、誰かに
頼まれた
踏まれた
必要そうな要求を
君自身が
軽く蹴った
つまづいた瞬間に

ヒミツの魔法陣は

天上から
スパイラルの
螺旋状の階段を
時計回りとは
逆さまになって
小さなウズを巻きながら
ゆっくりと
すぐ傍まで降りてくる

トアル
何処かで
一度は
聴いたことが
ありそうな

instrumental
歌のない
題名も知らない
謎のテーマ曲にノッテ

ゆっくりと
頭の上から
空の上から

お母さんが
エプロンの紐を
クビに引っ掛けるように

スッポリと
ピッタリと
ボクの体にも
あてはまるように

あとは
『賢くなりたい』と
心で強く念じるだけ

扉、とびら、トビラ
校舎の門
校門はひとりでに開く
ヒ・ラ・イ・テ・ク♪

賢者としての
デビューの日

まだまだ
遥か先の
遠い
未来のはなし
新しい物語になるのかも

けれど
『ボク、楽しみ!』

勉強するの
先生に教わるの
だって、今から

魔法の授業と
ワーク・ショップも
不思議の国での
臨時の施設外研修も
いっぱい
盛り沢山に
バリエーションも
豊富にあるらしいし

賢い学者さんに
もしも、君がなれたら

ボクにも
『回復系』の呪文
トカ、イロイロ

ちゃんと
1から
ナルベクなら
丁寧なコトバ遣いで
教えてね!

是非、ぜひ、ゼヒトモ
ヨロシク、お願いね

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