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幻の光

わたしは

何のこと
言ってるの?

この前
話したかった
はなしを
物語の続きを

いま、聴きたい

なら
この場所に
来てください
必ずこの時間までに

だいたい
わたし、五分間前には
お庭のお花の前に居る

だから
あなたの瞳は
そのお花畑を眺めたら

窓硝子の向こうを
見つめていただけのわたしに
会える
昨日もまた
明日も出逢えたように

わたしはわたしを
デザインの設定をするから

あなたは
今、整う
あなた自身を準備して

わたしの目の前に
あらわれたなら
洗われてくれたなら

きっと
台所にある
スポンジよりも
やわらかく

いつか
あなたの時を
ウエハースで
包み込んだような

優しいだけの
嬉しいだけの
喜んだだけの
楽しいだけの
面白さだけの

わたしの
なかに在った
シアワセ色の
アイのジョーよりも

本音に近い
美しいメロディが
真っ先に
鳴りだしたなら

イントロの始まりに
誰かも
猫たちも
足音に気づいたなら

わたしの
愛情表現では
一生
追いつかないような

このお庭を
眺めただけで
景色の
季節の移り変わりを
一つめの変遷として

幻の光は

水彩の色鉛筆で
描かれたような
一枚の絵を

わたしと一緒に
あなたとともに
遠くなった
高くなった

秋の空を
ひつじ雲を
眺めているだけで

あなたは
いま
わたしに会いに来ます

わたしが
あなたに会いたいと
願って、祈っただけで

今日、明日、明後日も
現在、過去、未来にも

関係がない

気にならなくなった
けれど
時間だけは進んでいく

わたし、あなたに
また、逢いたくなる
この不思議な感覚を
伝えたくなる

何故だか
素直になれて

柔らかい
軟らかい言葉で
自分を伝えたくなった事

不思議の意味はなかった
なぞなぞの答え合わせは
しなかったんだけど

昨日からずっと

僕は
いつまでも

此処にいる

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