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第一希望

たった今
君が僕に
絶望したみたいに

僕もまた
君に対して抱いた
恋愛感情に

失った望みに
肌色の内側に
精神の奥側に

一所懸命に
確かめようとしてみた
アプローチをしたけれど

今はもう
さわることはできなかった

哀しみ
孤独
寂しさ
怒り
暗闇
傷み

ネガティヴ・ワードは
そのくらいしか
想像も創造できないから

君を愛したという
たった一つの事実は
今、現在の存在
目の前よりも傍の誰か
つまり、僕には

関係のない
全く無関係の
小説の中の物語

無責任な
無愛想なだけの
テキスト情報みたいに

読んでも
読まなくてもいいような

マルデ
縛りのなくなった
自由なスキマ時間

依存ではなく
自立と呼ぶことが
生意気に
大袈裟にも感じた
思えるような

少なからず

それは
僕にとっての
第一希望だった

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