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Photo by
snafu_2020
むしのしらせ
僕の目の前で
舌打ちをしたその男は
結果的には
昨日の晩になくなった
昨夜
静かに死んだらしい
死因は心不全
むしのしらせだった
街灯の灯りの下で読んだ
スポーツ新聞
サンケイスポーツの競馬欄には
好きな馬の名前はなかった
直前で出走取消になったよう
僕の一週間は水の泡となった
決して
努力家とは言えない
人生を歩んだ僕には
二人の娘が存在した
ホントは
男の子が欲しかった
一緒に夕方
キャッチボールをしたかった
僕と父親がそうしたように
君と僕の出会いについて
幾ら話しても
彼奴の気持ちが揺らぐことはない
だから、コミュニケーションって
僕はキライだった、永遠だった?
それらの理由は
それらの原因は
君たちのせい
私たちの責任ではない
つまりは
すべて
僕のせいにしたかった
その事は
誰にも話さなかった、結局
関係のない会話の連続
関係のあった君と僕
無関係に装ったホントの理由
あの日の承認欲求
僕は生まれてこの方
SNSをした事がなかった
登録しなかった
誰かを羨む時間は要らない
というより
未だに携帯電話は遣わない
持っていない、契約しない
暫くは
縛られたくなかったから
誰にも優しくされたくは
甘えたくもなかったから
やっぱり
LINEの返事はしなかった
僕の自由は
君たちにはオカセナカッタ
置かせなかったの
何もその場所には
気持ちも感情も
相手に伝える
渡すつもりがないなら
全部ムダになる
最初から、はじめから
君たちには
その才能がない
才能がない奴を
僕は友達にしたくない
僕という人は変わっている
全く違う生き物だった
僕は
最期まで変われなかった
ラッキーだった、ツイてた