笑顔を魅せて

痛いという感覚を
自分に
もう一度きいてみて?

ホントかどうか
寂しいのかどうか
寂しかったのかどうか

それがもし、
今の自分
僕には救えないような
とても味わえないような
痛みなら

やっぱり
君が避けたのは
逃げたのは
正しいだけの
至って正常な
身体の反応だったんだと
僕は納得する

今の僕にも
過去の君にも
ホントの
掬いがあったように

まだまだ
新しい自分の輪郭は
先に残されているから

誰かの痛みを
君の痛みだと思わなくたって
もう明日はやってくる

傷を治すのは
哀しみを消すのは
君でも、僕でもない

その理解が
その諦めこそが
君をさらに強くすること

ヒトマワリも
フタマワリも
大きく生まれ変わったように
君は僕を見て笑う

なにも
思ってはいなかったと
笑っているよ
笑っていたよ、あの日も、君は

あと一回だけで
いいから
じっくりとその顔

あなたの笑顔を
私にも魅せてください

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