シュワッチ
夏休みだから
なるべくは
飲みものは冷たく
よく冷えた感じで
暑苦しくないもの
自販機の前で
微炭酸のジュース
選んだみたいに
『シュワっ!』となった
隣の君がした
ゲップの音で
シラフの生活に
また同じ
ジメっとした真夏の空気
ボクの苦手な
カスタード・クリーム
同じ色をした
黄土色のスポンジ
タイクツな日常に戻される
『八月は暑いね、さすがに』
オトナもコドモも
関係のないような
意味がない
無意味、ムダな
感動のない
ように見える
そう想えた
平凡な話題
ありふれた会話の内容に
暑苦しさは
もうなかった
君は
ボクには
ずっと
傍にいても
汗は
かかなかった
Tシャツの背中は
乾いてた
いつまでも
いつまでも
なにも
何一つ
変わることなく
つづく
また、続いてく
微炭酸の
白くなった
泡みたいに
君は
ことばは
蒸発しなかった
夏休みが終わっても
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