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Bausch + Lomb

耳をすませば
ぼくにも
聴こえるその声

単なる
気まぐれ
のような雄叫びに
一定のリズムは感じるが

なにか違うという
アルシュの
気持ち悪さを感じて
その違和感の裏にある
ホントの感情に
アプローチを試みる

もう一度
再び
ぼくは
その声に耳をすました

だんだん
二つの感情は
リンク、共鳴し始める

針の振れ幅
その速度と精神の傾きは
互いの存在に
気づいたかのように
触発、影響されて
ジョジョに音が揃っていく

まずはココかも
たぶん、コレだ

よく見たら
色々なことに気づいた

そして、
だいぶ旧くなっていたから
新しいものに交換しておいた

たった今
ぼくの手で
君側の違和感を
完全に取り除いた

旧くなっていたものは
簡単にいうと
レンズだった

プラスチック製の
コンタクト・レンズ

表面には
細かい傷がついていた

瞳に乗せる
ハード・タイプ
皮膚呼吸は
できないタイプ

酸素が
瞳の内側に循環しないと
モノを観る角度と
こだわる視点、着眼点が
だいぶ変わってしまうから

実像とは
全く異なる幻覚として
誤った状態のまま
ぼくは君の前にあらわれる

その違和感へのアプローチは
終わった、作業は完了した
無事に作戦は成功した

君の瞳は
よく見えるようになった

今度のレンズは
開発されたばかりの新製品で
空気中の酸素のみを
一度抽出してから
その黒い瞳に
自然体のままの感情
柔らかさに近づき、循環させる

つまり
潤いを促し
瞳の乾きを抑えるタイプ

1番
瞳に美味しくて
違和感の少ない
付け心地が良くて
目が疲れにくい
最新型の
コンタクト・レンズを
ぼくは君に選んだ

軽くなったはずだ
全てにおいて

やはり
OSのアップデイト(更新)は
誰にでも
最も重要なファクターとなる

それを
今回、実証できたのは
自分にとっても非常に大きい

耳をすませば
わかってしまうから、ヒトは
ぼくにだって
やっぱり、ココロがあるからね

簡易化された
使い方の載ったマニュアル
説明書を付属しておくから

ホントに
わからないこと
万が一
不明点があったら
マニュアルの右下に記載の
ぼくの配属先のセンターに
いつでも気軽に連絡してほしい

瞳の状態を
確認するくらいなら
いつだってできる

時間にして
約5分間の猶予と
ある程度の余裕がもらえれば
それに応じた
適切な対処とフォローはできる

安心して
新しい瞳に映る
世界の美しさと
自然の醜さを
堪能してください

そんなに
悪い気はしないと思うから

実際、リアル
ヒト、ニンゲンを含む
すべての意識

イマジネーション(想像力)の源は
自分の中にある深層心理
ファンタジーの世界観に由来する

その幻想的な輝きを
消化する自意識
自我意識を自覚
正しく認識すれば
生い立ちや環境には関係なく
誰にでも自由は手に入る、否応なく
当たり前のように、ごく普通に

君はもう
大丈夫だということ

何故なら
レンズに映る
光の屈折率は調節済みで
歪んではいない、今はもう

レンズは
20分前に
さっき、交換したから
心配な点は取り除かれた
この、ぼくの手で

やわらかいでしょ?
その、コンタクト?

まるで
裸眼みたいに
眼鏡とは違って
軽いよね、断然

というよりも
実際のところ
ぼくは
眼鏡派のニンゲンなんだ

自分が
コンタクトにしない
最大の理由は

眼鏡のお洒落さ
デザインがスキ
とても
気に入っているから

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