アッチ・コッチ・デッチ

すっきりとした味がした
コッチの日常

珍しいくらいに
今日の君はご機嫌

斜め向きに
座ってみても
後ろ向きに
歩こうとしても

誰も君の方
ソッチに体を反らせない

だって
今だって真っ直ぐに
彼女の顔は
アッチ向いてるから

表情を
観たくなったなら
いつもの横顔じゃなくて

もうちょい真正面から
鼻の形と
顔の輪郭を確認したいなら

予め
挨拶くらいは
しといた方がいいよ、絶対

他人って
行儀が良いと
相手を気に入るの

まあ、だいたい
暗黙の了解なんだけど
その辺は

黙っていたのは
其の部屋にいる
1匹の三毛猫と一緒

其の部屋っていうのは
勿論、彼女のお部屋

大きめのクッションが
カラフルに
何個も配置されている

それなのに
落ち着いた大人感

周りは
静か、森の中のように
閑散としてる

ヒトは
彼女
一人しか居ないのに

ボクの部屋とは
壁紙の雰囲気
全体的な
模様が違うから

同じ色をした
コドク感は
部屋の
隅から隅まで
見渡したけれど
何処にも見つからない

宛名の書いてない
郵便物のよう
ヒトゴトだと
ボクを知らんぷりしてる

公園がすぐ近くに
何個かあるらしい
けど、
またにしようね、公園は
今度の
次回、来た時のお楽しみ

三毛猫の名前を
聴くつもりだった

けれど、そのまんま聴くと
ちょっとつまらないから

ボクが先に予想して
もし、当たったら
景品？をもらうことに

ある程度
今回は
彼女の風貌
性格を正確にイメージして
割と
オーソドックスな予想にした

その、三毛猫の名前は･････････

『ソシナちゃん』『くん？』

ちゃんか、くんか

そんくらいは

お姉ちゃん

敗けといてくれへん？

あっ、しもた！

関西弁、出てもうた

バレた、なにもかも、全部

『やばっ、もう往ぬわ』『ほな！』