礥(むつかしい)

ボクが好きな君が
ホントの君じゃなくても

別に、かまわなくて

よりも
ボクという
たいしたりしないものが
君をスキになったこと

そのことを
誰かではないような
君にボクが伝えたいこと

素直になることは
とても礥(むつかしい)けれど

いつか残した
夏休みの宿題みたいに

盆休みが開けたら
また忙しくなって

君も
ボクも慌てたから

新学期が
二学期が始まる頃には

トモダチも
大好きなカノジョも

嫌なことも
良かったことも

なにもかも
忘れたみたいに

白紙の自由帳を
いつも通りに
机にひろげて

ボクを
待ってくれている
気がした

気がしただけ
かもしれないけれど

夏休みは
暑すぎて

太陽の光は
眩しすぎて

目が眩んだボクは

自分の顔
君の表情

なにもかも
流れる汗が
睫毛についたら
染みたから
目を瞑ると

そして、なにも
見えなくなった

それは
そのことは
アルバムには
仕舞わなかった

JPEGのデータとして
保存されては
いなかったのに

憶えていただけ
そんな記憶にも
一定の価値は
在ったりするから

人生って不思議だね

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