![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/158169441/rectangle_large_type_2_e1eb15ea1fe8a23e6ea3852ebffd4a6e.jpg?width=1200)
八弐暗
イカれて
行かれて
怒れて
逝かれて
君が
錨れちゃって
底に
また立ち止まる
翌朝
同じ一日が始まると
幻滅したら
私の陰影は
もう一度
サイドは
全く見えなくなった
見失った
自己は
肯定されずに
交通事故になった
お前は
貴様でもなく
貴方でもない
だから
ガッカリするのは
全部、錯覚
あくまで
フィクション
小説に過ぎない
奴らの語り口
初戦
所詮は造り話に
君は
魔っ皿に
飲み込まれていく
他人事だと
呟いた
気づいたとしても
結局
掬われなかった
その
銀の匙では
自らを救えなかった
変えたのは
買えたのは
自動販売機
オレンジ味の
缶ジュース1本だけ
粒々蜜柑
口のなか
舌の上に残ったのは
血塗れの円い果肉の粒
だから
泣き言は言わないで
もう辞めておいて
逸説きも
離さないで
僕の右手を
ひと言も話さないで
お願いだから
『江っ!?』