fetishism

君の声
雨の音
時の間

ビニール傘の
骨の本数

ほうじ茶のラベル

プラスティック製の幸福感

銘柄も知らない
微かな香水の香り

可愛い文房具のデザイン

曖昧さを好む元来の気質

価格に見合った
正真正銘の
商品価値が
自分にあるかどうか？

余りにシビア過ぎる
現実的なリアリストの視点

反抗期から続く絶対的な主観

ボクに対した時の
あなたの判断基準

陽光が
反射した後の
猫の瞳孔の
サイズと色

オブジェ
プリズムの鏡面を
ついさっき通過した
光の入射角度

君が部屋を出ていく
ホントの理由

最も
ニンゲン的でないもの
その存在理由と価値観

それらの物事と
この小説の結末

罪人（ツミビト）たちの末路

物語にはしたくない
作者のホンネと意図

生物学では
説明不能な
あなたの感情の
移り変わりの具合

ヒトとして

男性として

女性として

その言葉の持つ
本来のルーツと意味

ある種の動作基準と
一定の行動パターンの裏にあった
普遍的な愛情の法則

数学的
物理的ではなく
リロン（理論）と
ロンリ（論理）の
成立した
両立の瞬間を表すために造られた
もう一つの、別の世界にある公式

それを試した
実践したヒトの名前（フルネーム）
そして、人体実験の結果

ホントに
彼の人生に悪影響を及ぼした
真実味のある卒業論文の記述

あなたの成績表
（※小学二年生時の物に限る）

水玉しか
魅力的に
映らなかった子供の世界

毎朝
カルピス・ソーダしか
なぜか、飲まなかった

そして、全く
女の子に興味がなかった

ボク側の
ホントの純粋な気持ち

親が二階に
階段を登ってくる

その瞬間にだけ
自動的に発する
絶対に
間違えることのない

いつも
大正解の
ボク自身の勘の鋭さ