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すずきせり
2020年9月18日 12:30
ある晩、抱えた息子が「異様に熱い」と夫。唸るような暑さが続いている時期。熱を測ると39度。頭の奥がチリチリいうような、ショック。新生児の頃と比べると逞しくなってきた身体も、心なしか脱力しているように感じる。私たちがいないと、この子は生きられないんだという当たり前の事実をまた深く噛みしめる。翌朝早くから病院にいった。日曜日の急患扱い、そして高熱を伴っていたので別室に隔離されていてやたらと物々し
2020年3月21日 09:07
頭の片隅で聞こえていた声が、次第にはっきりしてくる。その時間は大抵は朝6時台で、まだ暗い中ながらもしっかりと太陽ののぼる気配がみえる。「ええうー、あー、えーえーう」母音だけを紡いだ甘く、しかし懸命さを感じさせる息子の声。ボリュームは結構大きい。「もう起きたの」とか「朝だねぇ」とか言いながらとりあえず寝ながら手を繋ぐ。そのままうつらうつら、息子の歌声のような叫びのような声をしばらくきく。私は
2020年2月7日 13:49
毎晩だいたい12時前、布団に入って横になる。かなりの夜型だと思って生きてきた私にはすこし信じられない時間であるが、かすかな眠気を手繰り寄せてなんとか眠りにつく。夜中、だいたい3時ごろに左隣からフガフガ、ドサドサと荒い息遣いと振動音が聴こえてきて起きる。生後2か月を過ぎたところの息子のエンジン(母乳)が切れそうなのだ。両足で布団を蹴り上げながらも、まだ目を瞑っている息子。まだピークには達