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寄せ集め部隊/交戦

連中の注意しなければ支障が出る勢力は確認できた。
銃を持っているのは半数ほど。残りはナイフやスタンガンを持ったチンピラばっかりだった。
ガリアーノは、足音を立てないように(本拠地とは別の)廃工場に潜入していた。
ここにいるのは危険な違法薬物を取引していて、悪質な奴等だから見つけたら遠慮なく撃っていいと言われている。
今、扉の前に立っている1人の男に駆け寄る。
「なぁっ・・・!」
「司令官を務める方にお伝えください。私たちは無駄な犠牲は好まないので投降して頂きたい、と。お願いできますか?」
「嫌だねクソッタレ!」
スパン。
全く聞こえない銃声がガリアーノと倒れたチンピラにだけ聞こえていた。
「1人倒しました。内部に潜入します。」
素早く扉を開け放ってクリアリングを始める。
クリアリングは、敵が潜んでいそうな場所を警戒しながら物陰からの奇襲を気にかけずいいように部屋全体の安全確認をしていく動作。現実でもFPSゲームでも重要な事だ。
「クリア。扉付近の空間は安全です」
「承知しましたわ」
数メートル後ろから後を追っていたノアルが機関銃を構えて少し遅れて入ってきた。
進んだ先の突き当りでは廊下が分かれている。
「私は左を行きますわ」
「お気を付けて。私は右を」
一度追いついて、2股に分かれた通路を行く。
クフォンは援護に回っていて、ノアルの弾薬や替え銃身をバッグに詰めて後ろを付いてきている。
役割としては”非戦闘員”だ。
銃身が必要なのは当然理由がある。機関銃は強力な質量を持っているが、銃身の過熱も考えなければいけない。
そのための交換なのだが、熱が籠った銃身を使い続けていると銃身が変形したり射撃に支障をきたす事だってある。だから機関銃を使っている人は替え銃身を持っていかなければいけない。
ノアルが扱う機関銃はFN・MAG。ベルギーのFNハースタル社が作り上げた多くの国で使用される機関銃。
パレッソさんがようやく初入荷できたと自慢していた物。
映画の主人公が腰に構えて撃ちまくっている印象がある機関銃。それを使う。
そして、俺らと同時進行で双方の進捗状況を作戦司令班に定期報告して貰っているからある程度はタイミングを揃えて突撃!なんてこともできる。
その後も別動隊の静かな制圧、本隊の慎重な偵察作戦、
どちらも順調に進んでいるし犠牲者や怪我人もいない。しかし、相手は凶悪な連中。油断はせずに進もう。
「定期報告を終了します。引き続き奮闘を。オーバー」
俺も、負けていられない。

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