アマ無線はどうなっているのかな?
ぼくが生まれて初めて取った公的資格は電話級アマチュア無線技士(現在は第4級)です。10W以下の出力で電波を発信できる無線機を使って電話通信(声で話す)ができます。
当時はインターネットはもちろん、携帯も全然普及していなかったので、知らない人と話をする方法なんていたずら電話と無線くらいしかありませんでした。要するにいたずら・迷惑行為でなく知らない人とつながる最もメジャーな方法がアマ無線だったわけです。
免許取得の動機
関東地方のテレビ放送では空きチャンネルだった2ch(インターネットの掲示板ではなく)で勝手にテレビ放送したかったんですよ。なぜかビデオカメラはあったので、くだらない動画撮って近所の人のテレビに映ったら楽しいなって。
あっさり挫折
まず、免許取得のために電波法を少し勉強するわけですが、一般家庭のテレビに映る周波数帯の電波を勝手に使ってはいけませんと明記してある。がっかり。
それに、ビデオ動画の撮影はできても、それを放送するトランスミッターが必要で、インターネットのない時代に師匠も持たずそんなもん自作するのは無謀もいいとこでした。
10Wでも夢があった
いまじゃ南米の女の子が可愛かったりするのをスマホで観られるなんてあたりまえですが、ほのかに光る電球のようなたった10Wの電波を遠くへ飛ばすのは大変なことでした。ちなみにNHKのテレビ送信出力は10kWだそうです。
地上波のNHK、たぶん南米じゃ映んないですよね。けど、そのわずか1/1000の出力でブラジルと交信した女の子がいたりして「すごいなあ」と思ったものです。
なんでそんなことが世間に認められるのか。当時は(いまでもかもですが)無線交信が成立し、お互いが納得した時にはQSLカードというのをやり取りしたそうです。すげえなあとしか思えませんでした。
なぜならぼくはカネがなかったため免許はあっても登録料がなくて無線局を開局できず、傍受専門だったのでした(そんなら免許要らない)。
闇の中で互いの手が触れるのを待つ
「何時にどの周波数で」って約束していれば別ですが、そうじゃなかったらなんのあてもない。周波数って言われてもピンと来ないかもしれませんが、チャンネルのことです。
NHKにしたのにテレ東が出てくることはありませんよね。周波数が違うからです。しかも、テレビ局やその他の公的通信のように目的別に周波数が決まってるわけでもない。
つまり、いつ、だれが、どのチャンネルで自分と話したいかわかんない中で相手を探すということをしてたわけです。そりゃつながったら感動したでしょうね。
いまはどうなっているのだろう?
当時は遠くの知らない人とやり取りするほぼ唯一の手段だったわけですが、インターネットにそういった役目をとってかわられた現在のアマ無線はどんな感じなのかとても興味がありますね。
なくなってはいないと思うんですよ。いまでもいかつい短波用のアンテナつけてるおうちはたくさんあるし、隣街には無線機専門店もある。
どんなことをしているんだろう。
たぶんもっと深い沼
ぼくが持っているのは第4級といいました。ということは第3級もあるわけで、これの旧称は「電信級」。つまりモールス信号しか使えない。しゃべるのはダメ。こちらも10Wまで。
ただ、電話に比べて電信は圧倒的に遠くへ届きます。だからきっとマニアには奥深い世界なんだと思います。
モールス練習アプリも案の定あるようだし、誰かの悪口とかもいつでも発信できる。たぶん誰にも解んないから。
船舶免許が取れないので、船の無線はダメだしなあ。