「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」読了
久しぶりに最後まで本を一気に読み終えた。
長いタイトルの本だけど、何だかめちゃくちゃ共感できるところがあった。
読みながら頷いてしまうようなところが何箇所もあって、
本読みながら頷くなんぞ、人生初めてのことかもしれない。
彼のすごいのは、
「家族」「死」「自殺」「親」「病気」「癌」「自分」「安楽死」などが
ちゃんと再定義されているということ。
子供の頃、私たちが「●●とはこういうもの」と
親などの誰かオトナに定義されたことを
何も考えずに、そのままその定義を持って生きていく人が多い中、
彼は病気がきっかけになったのかもしれないが、
深い思考の先にちゃんと再定義が終わっており、多分ワタシはそこに共感したんだな、と思う。
ひとつここでご紹介したいのは、彼の「家族」の定義について、である。NASA(アメリカ航空宇宙局)の「家族」の定義を彼は採用していて、
それは以下の2つ。
「家族」とは選ぶもの〜「直系家族」と「拡大家族」
直系家族は、
1.配偶者
2.子供
3.子供の配偶者
拡大家族は、それ以外(親、兄弟、親戚など)から親友まで。
NASAでは、宇宙飛行士の「直系家族」だけがシャトル打ち上げ時に管制塔の特別室からの見学が許されるそうだ。
シャトルとの更新も「直系家族」が優先、シャトルに問題が発生した場合も「直系家族」にのみ逐一連絡が入るらしい。
親は自分で選べないけど、配偶者は自分で選べる。
同性婚を始め、誰をパートナーに選ぶか?は自分で自由に選択できる。
だから「選択できる範囲」が「家族」なんだ、と簡単に書くとそういうことだ。
彼が生きづらさを感じている沢山の人に取材し、自分自身を省みて、
「生きづらさの根底にあるのは人間関係であり、家族である」と言い切っておられた。
ここで大きく頷いたし、ワタシみたいに「家族」を再定義し、
生きている人が他にもいたんだ、と嬉しくなった。
今日で7月も終わりで、明日から8月。
この季節になると、
お盆は実家に帰るのー?という話題が普通に出るけど、
今年はコロナのせいで(また違う意味で)実家に帰るの?という話題が東京に住んでいる私たちの間では出ている気がする。
その「普通に出てくる話題」も「誰かの定義」だなぁと、思う。
自分の周りのあらゆるもの,、誰かの定義、誰かの選択を、
自分で再定義し、再選択することが「生きる」ということなんじゃないかってやっぱり思った。
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