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のこのこ美術館訪問┃つながる琳派スピリット 神坂雪佳@パナソニック汐留美術館

この季節に美術館…秋を一層感じるようでとても叙情的…🍁

曇ってたけど☁️☁️☁️

午後から雨の予報が出ている日でした。天気ってほんとに大事。予定を事前に計画していても当日の行動を制限されたり諦めざるを得ない状況になりますからね。
だけど御天道様は私の休日に合わせてピーカンしてくれるわけではない。

パナソニック汐留美術館は今回で5,6回目の訪問になるのですが
今までお天気の悪い日にぶち当たる確率がフィフティー☔フィフティーです。

天気が悪くなると目的地から拒否られてるサインときいたことあるけど嫌われてたりする?泣
まあ片思いでもこれからも通い続けるから関係ない。くじけない女長月です。

と、いうことで今回も悪天候の予報だろうが
行かいでか。行くと決めていたんだもの。

しかし今回も展示の撮影は禁止。
なので基本拙い感想文と少しの画像で進行させて下さい。

神坂 雪佳

なんか今時のアニメに出てくる美少女キャラっぽい名前とか言うのはタブーでしょうか

職場にて上層部に少し変わった美しい名の方がいらっしゃいまして。
事務所内全員で勝手に凛とした女性を想像していたんですけれど
ある日190cm越えの男性ということが判明したエピソードが長月の頭の中を走り抜けました。完🌅

コホン。。。
神坂雪佳氏は1866年京都に生まれます。16歳で画家の鈴木瑞彦に弟子入りして絵を学び、1890年に図案家の岸光景に師事、図案と岸が傾倒していた琳派に惹かれるように。
後の創造の代名詞となる琳派とモダンパターンの土台が築かれます。
顔写真も残っております。お父上は武士ということで雪佳氏も中々精悍な顔つきなのですが、写真の表情は温かく綺麗な目をされた方です。

展示作品は日本画や図案を中心に雪佳氏の図案で作られた焼き物や蒔絵の箱などの立体作品も。一章は雪佳氏が影響を受けた琳派の名だたる絵師たちの作品の展示から入ります。
本阿弥光悦
俵屋宗達
尾形光琳
尾形乾山
中村芳中
酒井抱一
鈴木其一

Oh…

琳派と言えば必ず名前が出てくる

琳派界の神7(主観)

神セブンが今回の企画展では前座で御座います。これには雪佳氏も恐々ではないでしょうか 笑

あ!其一の「藤花図」‼️
2016年のサントリー美術館で催された鈴木其一展でお会いしましたね。

チラシ。まだ大事に持ってる
藤花図パイセンの勇姿

自分ファンです!グッズも買いました!

藤花図「一枚だけかよニワカが」

またお会い出来て光栄です!

馬鹿な脳内劇場を炸裂させるが、再会は素直に嬉しい。
以前別の会場で展示されていた作品と再会出来るのは美術館あるあるで私は好きです✨

雪佳氏の作品展示は二章からです。
企画展のチラシから

師弟でもない生きる時代も違う者達が繋いだ模写は琳派の定義のひとつ。

琳派だなあって感じの正統派の日本画から

少しくすみと白が入った淡い和の色彩

イラストタッチの愛らしい画風も。
繊細な淡い色彩が多く見られますが、濃いめの色もなんだか優しい。ポスターカラーの平塗りのようなはっきりした塗り方、水彩のような透明感のある水分たっぷりの塗り方、併せ技で描かれたひとつの作品も有ります。
長月が感動してしまったのは画像右上の「百々世草」という雪佳の版画集の中の一枚 

「春の田面」

何ですかこのカラーリングは!ファンシーな色の田んぼ!
和菓子みたいな甘い色彩は100年以上前の男性の感性とは思えません✨✨
雪佳の生きた時代に男性によるこの色彩は特別なセンスだったのではないでしょうか。
女性的な色彩、モチーフ、愛らしい丸みのある作風。
ジェンダーレスが掲げられる現代とは異なり、理解し難いと評価する声ももしかするとあったのではないかなと、勝手な憶測を巡らせるのも長月の観覧時の癖です😸

先に出してしまいますが

ミュージアムショップで買った絵はがき

雪佳の作品を観ていて、面白いと感じた特徴があります。

前述の「春の田面」にも該当しますし、他にもあてはまる作品がたくさんありました。画像のハガキの絵も全てそう。

構図が写真的だなあと。

生き物がモチーフの作品は動きの一瞬を捕らえたような構図

植物がモチーフの作品は近づいてフレーミングされた構図

風景はロングショットのような構図

現代の写真のテクニックだと思うのですよ。
機械なしでこんなスキルをもっているなんて!
途端にあの優しげな目元の奥にとんでもない高性能レンズの存在を感じる。
さては人の姿をしたCanonだな!(なんて)

「魅せる」を理解し、画にする天性のセンスの高さを感じずにはいられません。

また、植物の形を美しく描く技術は、琳派の絵師の中でもピカイチだと思います。
それこそ前述の琳派界の神7よりも個人的には雪佳推しです。

推しメンです。😼☝️

形の美しさに加え、植物の花びらのはためき、葉の重なり、草の揺らめき等がこれもまた自然なのです。
ああこの植物は確かにこういう伸び方で生えてるな、とか
風に吹かれるとこんな風にたなびいているな、とか
雪佳が切り取る動きって
私の中の「知ってる」に一致するんです。

「既視感」といえばひと言なのですが、少しだけ違う「馴染みのある」という感覚。
うーん。感覚を言葉にするって難しいな。😣

他にも、映像展示の「滑稽図案」なんかは字の如くギャグの要素あふれる親近感のあるキャラクター的な作品もあり、漫画を見ているような気楽で楽しい気分にさせてもらいました。

金魚はもちろん、細かい水草にもにじみを入れた描画や画面への掛かり方も良い。草の流れも忠実に描かれています。

最後にこの子❕

会いたかったんですこの子に!

視界に入ったら多くの人がこの子に目を奪われると思いませんか。
なんじゃこりゃ!?的な思いから、かわいい~って思いまで。
なんて魅力。

魔性の金魚というパワーワードが頭に浮かぶ。

クリアファイルは美術館グッズの定番
どんどんたまるけどほぼ毎回買います。

最後に

退場口に撮影可能なスライドがあります。

上手く撮れる人は一枚絵みたいに撮れるかも
てふてふ
ひらひら

ただしやはりお客さん皆撮りたがるため、ベストショット狙うのは少々難しいかも。。。ベスポジは一人占め出来ませんからね~🙀🙀🙀


感想

平日の12:00ちょいすぎくらいに入館しましたが、いつもより少しだけ人が多かった気がします。
今回展示数は少なめでしたが、物足りなさは感じませんでした。

一人一つだけの作風なんて誰が決めた?と言わんばかりの、それぞれの畑から獲れた個性の作物たち。
まさに「みんな違って、みんないい」
派手さも強烈さもない「静」の佇まいを持ちながらも、印象に残る魅力を持っているメイドオブ 神坂雪佳。
心にしっとり染み込んできて、気持ちがふっくらとしました🌞

そういえば


雪佳の創作活動の大きな特徴は、暮らしを彩るデザインを提供し、空間のトータルコーディネイトをした点にある。実用性の高い図案集の出版から、工芸品の意匠、調度品の装飾、絵画制作に至るまで幅広い仕事をこなし、京都産業界の振興や工芸界の活性化に尽力した。その業績から「光琳の再来」とも称されている。

Wikipediaより

光琳の再来か。
同じ日本人だと光琳なんだ。
わたしはこの一文読んだとき、先月府中美術館に観に行って記事にもした
ウィリアム・モリスを連想しました。
暮らしを彩るデザインとクリエイション。
もしも二人が出会っていたなら…😺

✨✨それはそれはこの世界で最も素敵なものが生まれていたのではないかと✨✨

帰宅後も想像を巡らせていたのでした。
帰宅時に案の定少し雨に降られたけど
あー今回も行って良かった✨

つながる琳派スピリット神坂雪佳展は
パナソニック汐留美術館で2022年12月18日(日)まで開催されております。

公式サイトには100円割引画面(スマホ表示OK)がありますからお得に観ちゃいましょう😸☝️
あと二週間弱!!急げ急げ~

                                                    長月

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