TRPGという「未知の世界」の話・3
↑前回はこちら。
当日夜。
Discordを起動、TRPGサポートサイト「ココフィリア( https://ccfolia.com )」に移動し、セッション用のボイスチャットに入る。
参加するディーラーとプレイヤーが揃い、「というわけで、セッションの方をこれから行っていきたいと思いまーす」とスタートが切られた。
まず、それぞれ持ち寄ったキャラ紹介。
そしてオープニングに行く前に、今回のセッションの進行について説明をされた。
TRPGの進行には様々な方法があるが、今回は「シーンプレイヤー制」で進めていく、と説明された。
シーン制:セッションの場面場面をシーンと呼ばれる単位で区切っていく形式。 シーンは言ってしまえば「場面」の事で、それ自体は別段新しい概念でも何でもないのだが、FEAR系TRPGにおいてはより増強されたシステムが追加されており、本来の意味での「シーン」を用いた手法とは一線を画する。( https://w.atwiki.jp/njtrpg/sp/pages/81.html)
映画やドラマのように場面ごとに芯になるプレイヤーがいて、そのプレイヤーを中心にシナリオを進める、という進行は、分かりやすかった。
オープニングはディーラーキャラ、導入場面は各キャラクターがどうやって今回のシナリオに関わっていくのか、という導入、そしてメンバーが集まったところで事件が起き、怪異との対決が始まる…といったシーンまで進んだところで、本日のセッション時間終了。次回のセッションからは戦闘からスタートとなる。
実際に進んだシナリオ内容などは割愛するとして、やってみた感想としては、以下箇条書き。
・自分や周囲のキャラクターを把握していると、「ここで自分のキャラはこう思うだろうな」という想像がしやすい。
・会話からシーンがありありと映像として浮かんでいくのが楽しい。めちゃくちゃ書きたくなる。
・思ったよりも自分が全然喋れた。てか自分でもなりきれた(参考資料を用意していて正解)。
・喋れなくなったり、言葉が思いつかなくても、ディーラープレイヤー問わず周囲からサポートが自然と入ったりして、皆で作り上げている感覚に私もなった。
・セッション終わってからみんなでそれぞれのシーンやTRPGについてあーだこーだ話すのが楽しい。
他にも細かい感想はあるのだが、どれも一言でまとめきれるようなものではなく、そのためにこのnoteを立ち上げたところはある・笑
前にも書いたが、私は「物語に関わる演者と観客は、舞台という高さで仕切られているもの」だという認識があった。
だがそれを「同じ卓を囲む」事で、その高さはなくなり、誰もが演者で、誰もが観客で、同じ時間を共有して物語を「今ここ」で紡いでいく感覚は、今までの私の体験してきた様々な遊びの中には、なかった。
似たような感覚だと、「グループ旅行」に近いかもしれない。時間調整が大変なところや、それぞれのやりたい事とルートの調整、道中何を見たか、何を話したか、何が起こるか、それらを共有して何を思うか、あたりがとても近いと思う。
TRPGは異世界にキャラクターを送り込んで、皆で時間を共有し、そうして偶発的な体験をして、物語という"旅"をする。
終えて今テキストを書いていて、この表現が私の中でしっくりきた。
そして私は、「物語」を記録する「本」という媒体が好きだ。
だから多分、書きたくなって仕方がないのは、これが「少しでも記録しておきたい」という私の創造欲なんだろうと思う。
次のセッションも、とても楽しみだ。
この物語がどんな筋書きになるかは、誰も知らない未知の世界なのだから。
ということで「TRPGという未知の世界」は、ここでひとまず終わりです。最後までおつきあいくださり、ありがとうございました。