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デジタル化が進んでる企業ほどサイロ化の自己強化ループにハマってるくない?


お疲れ様です! 知る人ぞ知る、sento.groupの和島です。ほとんどの人は知らないと思いますが、データベースの設計構築運用の会社をやってます。めっちゃ小規模でも開始できます。おなしゃす。

🚀 はじめに:果てしなき複雑システムとしてのデジタル組織

日々、様々なデータ活用レベルの企業さんと打ち合わせをしてるんですが、例えば紙からデジタルへの移行を目指す会社さんの場合であれば、

  • 現場からの反発が〜

  • 予算がなくて〜

  • 推進するリーダーがいなくて〜

っていうよくある課題感としてわかるのですが、以外と

すでにデジタル化が進んでいる企業でも、データ統合のプロジェクトが進みにくいことが結構ある


なと感じており、その原因についてある程度の感触を得たので、ここで書いてみたいと思います。

ズバリ、起きている現象は

データサイロ化の自己強化ループ


です!(ドヤァ)

まず例として以下みたいな企業の例です。

SaaS導入の例:

  • 営業部門: セールスフォース

  • 人事部門: カオナビ

  • 経理部門: Freee

  • マーケティング部門: HubSpot

これらの各ツールは確かに各部門の業務を効率化します。ていうか素晴らしいです。この各ソフトウェアがどうって話ではもちろんないのですが、同時に深刻な問題を引き起こしています:

データの孤立 = サイロ化です。

各システムで生成されるデータが互いに接続されず、部門間でのデータ共有が困難になっているっていう状態です。(そんなんOOOで解決できるやん!って人や人がいる会社は幸せです。以外とその人がいない会社多いなと)

このサイロ化が起きると、全体像の把握が困難になって、全社的な情報の把握や分析が複雑化し、経営判断に必要な統合的な視点が失われる危険性とか、各システムをいちいちCSV出力して〜とか集計して〜みたいな新たな間接業務が生まれます。よく打合せでも、
「そんな事起きてないですか?」
って話に耳痛いって言われます。

もちろんこの状況に対して根本的解決をするために、モダンデータスタックなガバナンス(管理・統制)体制を敷いて、対応していこう!みたいな取り組みをしているところはすごいっす。さすがです。どんどん差が開くと思います。お先にどうぞ。

しかし、上記のような所は多分少なく、

SaaSのソフトウェアがすごく安い世の中になり、安価で手軽に購入できるようになったことで、逆に導入ハードルが下がりサイロが加速し、ソフトは安価だから入れられたけど、ガバナンス体制を構築しようと思ったらめちゃくちゃコンサル依頼しないとならないやん。。たっか。。。
ってなって、今はコスト捻出できないっす。。。(というかまだほとんど問題として認識されてないケースの方が多いと感じます)っていう中小企業を大量に生み出している状況もあるなと感じます。

で、これが起きる原因は2つかなと。日本企業特有の〜というか、まぁどこでも同じような事はおきてるのかもですが、

  1. ちゃんとした縦割りを尊重する文化

  2. 失敗を避けたい傾向(勝手に許可得ないで改善進めちゃうみたいな文化があんまない(手続きを守る&事前調整をする))

この2つを軸にして、デジタル化が進めば進むほど、まるで泥沼にハマるようにデータサイロ化の自己強化ループが起きてるんじゃない?って思った次第です。

果てしなき皮肉!!!


1. ちゃんとした縦割りを尊重する文化

例えば、ちゃんとした縦割り文化とか部門ごとの独立性というか、単体部門でちゃんと成立しちゃってるがゆえに、一度決定したSaaSの導入で
「よっしゃ、効率アップだ!」
と思いきや、部門として仕事が破綻してないがゆえに、ちゃんと機能し続け、実際には部門ごとに各ソフトウェアにデータが孤立し、連携が取りにくくなる。しかし、その橋渡しをする人はいない・・・明日もあっちの部署のOOさんに言ってXXを教えてもらうのか。。。なぜや。。。(を主に若手メンバーがやってるケースがめちゃ多い)
まるで、デジタル版の縦割り行政みたいな状態が起きてます。

2. 失敗を避けたい傾向

次に失敗を避けたい傾向・リスク回避の姿勢が、各部門が独自のシステムやプロセスを保持し続けることを促します。
失敗を恐れるあまり、新たな試みやデータの統合に対する抵抗感が生まれ、既存のサイロ化された状況を維持しようとする動きが強まってるってのもあるかと。
どういうことかというと、例として稟議プロセスですが、もちろん企業としてのガバナンスがあるのは大変良いことなのですが、最初に入れるときは機能するけど、変更の時は逆に足かせになる。
みたいな状況が結構起きていて、「めちゃくちゃやりたいんですけど、変えられないんすよ〜(そして小さく試すことも許されないんすよ〜)」ってな感じです。
これにより、各部門の独立性がさらに強化され、サイロ化の自己強化ループが続くことになります。

この2つは決してそれを悪いと言っているわけではなく、デジタルな企業運営を目指しているはずなのに、サイロ化は進むというパラドックスというか、サイロ化自己強化なシステムになってるな〜という感覚です。

Saasが安価なゆえに導入が進んだ結果、サイロが進行した。
それだけの話です。そして市場に業務オペレーションを複数部門で跨っても統合できて、かつ実装的にもデータ統合の両方を推進できる人材は稀。いてもクソ高額お疲れ様祭り。
そういう話なだけです。(sento.groupを除いては。。。♨️♨️♨️)

そしてもうこのデータサイロ化って、まるで組織内のブラックホールだなと笑●。
一度できると、どんどん強くなって周りを飲み込んでいく。このループ、ちょっとした悪循環の芸術品です。

なぜならこれによって以下のことが起きてるはずです。

例えば:

  1. 情報の孤立: 営業部門が顧客データを独自のCRMに保存し、カスタマーサポート部門がそのデータにアクセスできない状況。結果、顧客対応の質が低下し、顧客満足度が下がる📉。

  2. 重複作業: 異なる部門が同じデータを別々のシステムで管理。例えば、人事部門と経理部門が従業員情報を別々に管理し、データの不一致や更新の遅れが発生🔄。

  3. 意思決定の遅延: 経営陣が全社的な分析を行おうとしても、各部門のデータを統合するのに時間がかかったり、部長などに聞かないとならない。= タイムリーな意思決定ができない⏳。

  4. システム間の非互換性: なんならこれを解決するためにさらに新しいミドルツール(何とは言いませんが)を導入するたびに、既存システムとの連携が困難になり、さらなるデータサイロを生み出す💥。

  5. 組織文化の分断: データの共有が難しくなることで、部門間のコミュニケーションが減少📉。要は全体を把握している人が限定的になることで、その人に聞かないとわからないという状況が各部門で強化され、協力体制が崩れていく。

このように、データサイロ化は単なる技術的な問題ではなく、組織全体の効率と文化に深刻な影響を与える自己強化ループだなと。

🛠️ ではどうするのか?データサイロ脱出のための具体策

さて、ここまでデータサイロ化の問題点を見てきましたが、「それで、どうすりゃいいんだよ!」って思ってますよね。安心してください。脱出の道はあります。ポイントは、データの統合と文化の再構築をレバレッジの効くポイントから順に実施することです。

けど長くなってきたので、求められたら次回書きます笑
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