ジブリ「紅の豚」の世界をクロアチア・ブラチ島で感じた、話
おはようございます。せんとです。
前回は「名前に助けてもらっている」という、僕の名前についての投稿だったのですが、様々なリアクションをいただき本当に嬉しい限りです。いただいたメッセージの中で、嬉しかったコメントの一つとして
「せんとが行った、観光地や旅先についての話を聞いてみたい」
という声が多かったので、今回はそれについて書いてみたいと思います。
紺青のアドリア海に浮かぶ小島、ブラチ島
オランダに留学し、現在はイギリスにいる僕なので、たくさんの欧州の観光地を回りました。ヨーロッパの観光地といえば?と聞かれれば、イタリア、南フランスなど有名所が上がりますが、少し変化球で今日は「クロアチア」を紹介したいです。
クロアチア=「ドブロクニク」=魔女の宅急便?
というイメージがありますが、今回は「ブラチ島のスティバン」を写真と共に紹介したいと思います。
ブラチ島は、スプリトというクロアチアでも随一のリゾート地から船に約40分程度乗ったアドリア海に浮かぶ小島です。ブラチ島の詳細なロケーションがきになる方は、こちらのGoogle Mapリンクからご確認ください。
ブラチ島へのフェリーの船上
(ブラチ島に向かう船は、ヨーロッパ各地からの観光客でいっぱいでした)
僕が船に乗り込んだときは、夏のオンシーズンで、たくさんの人が「都市」を逃れ、バカンス先のブラチ島に向かっていました。
少し横道に逸れますが、実は隠れジブリファン、いや「紅の豚」ファンである僕は、どうしても訪れてみたい場所、それが「アドリア海」でした。
「ホテル・アドリアーノ」と聞いてピンと来る人は、ジブリファンか僕かのどちらかだと思います。映画「紅の豚」に登場するアドリア海の小島に浮かぶ「ホテルアドリアーノ」。ジーナという美しいシャンソン歌手が経営しているブティークホテル、それがホテル・アドリアーノです。
「ホテル・アドリアーノ」みたいな空間を、創れたらカッコいいよなぁ
そんな風に思ったことが、自分が観光に関わろうと考えた一つの理由でもあったりします。飛行機乗りの映画ですが、それ以上にアドリア海周辺の町々の描写がとても美しいので、オススメの映画です。
青い海、白いシャツ、そして、気ままに時を忘れる人々
港にはたくさんの小型ヨットが停泊していて、その上でビールやジェラートを片手にChill outする人たち。海岸で目にするのは、海に飛び込む子どもたちと、それを少し離れたところから見守る大人たち。
泊まった部屋の窓からの景色
(グリーンカーテンと赤茶色の建物、そして青いアドリア海)
リディア(オーナー)は、この島でもう30年以上もゲストハウスを経営していて、そのお客さんのほとんどがリピートしているということ。僕らと同じ日に泊まったお客さんも、チェックアウトの日に、来年の予約をして出ていきました。
「ご飯食べた?」と、いつも声をかけてくれるリディア
このゲストハウスに来る人は、この島にバケーションしにくると同時に、彼女(リディア)に会いにきているような感じがして、とても素敵な宿とお客様の関係だなと思いました。
「アドリア海の飛行艇乗りは、みんなジーナに一度は恋をする」
そんなセリフが、紅の豚には出てくるのだけれども、本当にそのワンシーンを見ているような気分になりました。みんな、彼女のことが好きになってこのゲストハウスに戻ってくる、そんな場所なんだろうな、と思いました。
スティバンにあるビーチ
(海で体を冷やす人や、読書する人、色んな過ごし方のある午後の時間)
アドリア海の「バカンス・デスティネーション」では、日が出ているうちは、近くのビーチでまったり。自分の好きな飲み物を手に、自由気ままに時間を過ごして、日が沈めば、部屋に戻る。それが繰り返される場所でした。
「バケーションやバカンス(空っぽになる)」という言葉通りの余暇の過ごし方で、日々の都市で一杯一杯になった心と身体を休ませる、そんな時間の過ごし方のセンスがこちらの人にはあるんだなぁ、と感じる。
家と家の間にかかった白いシーツ
(青い空をキャンバスに、白いシーツはどこまでも心地よい浜風になびく)
窓から窓にかけられた紐の上で、なびく白いシーツは、なんとも美しくて、いつまでもみていられるような風景でした。アドリア海のリゾート地には欠かせないワンシーン。
「空と白のシーツが綺麗だから」という理由もあるだろうけれども、日々の生活で自分では気にとめない町の細部に目が止まるのは、この島が、ゆったりと感受性のセンサーを開いてくれるからなんじゃないかなと思います。
日々の生活の「おすそわけ」が一番の贅沢
ディズニーランドがあるわけでもなければ、有名な博物館やエンターテイメントがあるわけでもない。
そこの人たちは、そんなものが無くても、日々気持ちよく豊かに過ごしている。そんな、日々の生活のお裾分けをもらえる町、それがこの町の本当に素敵だなと思いました。
お昼ご飯は、浜で取れたタコと野菜のグリル
(その日にその町で取れたものを食べるのって最高にうまい。
撮るよ!と言ったら、照れ気味にグッドのポーズをしてくれた)
ゲストハウス・リディアで働いているスタッフはみんな家族のようで。夏の忙しい時期はここのゲストハウスに戻ってきて働き、また閑散期には本土に戻り違う仕事をしているらしい、とのことでした。
備え付けの炭火のピザ釜で焼き上げるシーフード
(Hey boy!! ついでだから、そのソーセージもここで火を入れてあげるよ、と、僕たちが買ってきた食材も調理してくれる、ゲストハウスのおじさん)
家族で経営しているから、家族もお客さんも同じテーブルで、同じご飯を食べることも。基本は自分たちで自分のご飯を作るけれど、沢山の食材のおすそわけやオススメを教えてくれる。
そこに泊まる10人ぐらいのお客さんと一緒に、その日に海で上がったシーフードや野菜を中心に、健康的なご飯を食べて、語らい合う。準備も片付けもお客さんと一緒に。もてなす、もてなされるという関係がありながらも、とっても気持ちいいフラットな感覚で、時間が流れる。
明日、どこを回るのか?!の作戦会議
(地図を広げて、どこがこの町の見どころなのかを全力で教えてくれる)
その土地に根付く生活文化を知ることが旅の醍醐味
地元のオリーブオイル屋さん
(ブラチ島では、オリーブオイルを海底に1年間浸けて寝かす習慣があり、
それを経たオリーブオイルは、そうでないものと比べると深みが違う)
「どっちのオリーブオイルが好き?」と訪ねてくるおばさんは、とても親切にその違いを教えてくれる。
「どちらも良いけれど、こんな風に味が変わることはすごく面白いよね」
とおばさんは一言。自然の力の凄さと、それを借りることを楽しんでいるように感じる。その土地に根付いている生活文化は、自分が日々住んでいる町にある文化とは全く違うものだったりする。
自分の家での常識は、隣の家の非常識だったりする。そんな「文化の差分」を体験しに行くことが観光だと思うし、それは、それは、とても、とても豊かな時間だと思う。
自分が好きな「日常」や「文化」を探しに行く旅に出る
「文化」とはなにか?と問われると、とても難しいけれど。
なんとなくだけれども「歴史」と「文化」とは少し違う気がする。歴史はその町が今までに経てきた出来事や人物、そしてその町の「全ての記録」だ。
ただ、文化というのは、その町のなかの生活に当たり前に受け継がれて、生活の一部になっているものだと思う。つまり、「今でも日常でアクティブに使われている生活様式や習慣」だと思う。
例えば、海軍は金曜日には、海洋で曜日感覚を忘れないためにカレーを食べるというのは、有名な話で、それは文化なんだろうな、と思う。
自分はどんな文化が好きなんだろうか?こんな文化がある町で過ごしてみたいな、そんなことを考えながら旅をするのはとても楽しい。
「暮らすように旅をしよう」はAirbnbのコンセプトだけれども、自分が暮らしたい町や、経験してみたい日常を覗き見しに行く旅に出るのは、とても素敵なことだと思う。
ここにまた帰ってきたいな
(ブラチ島にあるスティバンはそんな風に思える町だった気がします)
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以上、ブラチ島のスティバンがとっても素敵だった、話でした。
大学院に留学している時間を使って、ヨーロッパ各地を回ったので、ぜひこんな感じで振り返りポストをしていきたいと思いました。
これを機会に、何か聞きたいことがある!という人がいれば、ぜひコメント、メッセージで教えてください。お待ちしています。
せんと
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