さみしい夜にはペンを持て
『さみしい夜にはペンを持て』
古賀 史健 (著), ならの (イラスト)
出版:ポプラ社
文章を書くということは
私にとって、自分の中に潜って
思考を整理するだけではなく、心を整えることにも
つながっているように思います。
たいていのしゃべる言葉は口をついて出た言葉で
それはたくさんの泡のように出ては消えていきます。
友人とのおしゃべりも楽しいけれど
自分が体験したこと、美しいと思ったこと、感じたことを
ゆっくりと思考を巡らしながら言語化し、
泡のように消えていかないよう書き留めておくことは
私の財産です。
ただ、書くということにハードルがある人
どう言語化してどう書き留めたらよいかわからない人も
多いと思います。
自由に書いたらいいって、それが一番困るのよ。。。
ごもっともです。
そんなあなたへ、『さみしい夜にはペンを持て』
おススメしたいと思います。
主人公のタコジローは中学生。
あまり学校が楽しくありません。
自分のこともあまり好きではありません。
そんな彼は不思議なヤドカリのおじさんと出会い
【しゃべる】ことと【書く】ことの違い
【記録】ではなく【考えたこと】を書くこと
自分の心と対話することを知っていきます。
小学校の高学年や中学生の子たち読んでも
わかりやすいストーリーとイラストとともに
大人が読んでも心に刺さる言葉たちが
ちりばめられています。
著者、古賀史健さんより
「作文や読書感想文を上手に書く必要はありません。
それよりも大切なのは、書くことを通じて自分と対話を重ね、
知らなかった自分を発見し、
自分を好きになっていくことです。
ぜひ、本書を入口に『書くこと』の
おもしろさに触れてください」