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エッセイ

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SENSE OF WONDER復活総選挙2024 エッセイのレビューです
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あなたの木陰 小さな森の薬草店

あなたの木陰 小さな森の薬草店

『あなたの木陰  小さな森の薬草店』
萩尾 エリ子(著)
発行:扶桑社

また、ずっと大切に、折に触れて開くであろう
宝物のような1冊が現れました。
-人生の旅のひと休み-
表紙には、そんな一言が森の中で陽を浴びる木々の緑と同じ、薄い緑色の帯に添えられている。
「香りの扉、草の椅子」の萩尾エリ子さんの、待ちに待った新しい本です。
本の隅々まで、エリ子さんの感じているこの地球への愛情とやさしさが溢れ

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島田順子スタイル パリ、大人エレガンス

島田順子スタイル パリ、大人エレガンス

『島田順子スタイル パリ、大人エレガンス 』

マガジンハウス(編集),
発行:マガジンハウス
187ページ

今月は尊敬する女性の本。
もう、かっこよすぎる!しびれる!
こんな風に年を重ねたい!と思う島田順子さんのスタイルブックを。

デザインのインスピレーションはどこから?
という質問に

――朝の光、空気の匂い、花の色、旅の記憶…
そうした生活の断片の積み重ね、そこに
「何か変化が欲しいわ」

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家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった

家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった

『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』

岸田奈美 (著)
発行:小学館

以前から、Twitterでよくお見かけした岸田奈美さん。
なんとなく気になっていたけど、ちょっと手に取るのを
躊躇していた1冊。帯には

ー車いすユーザーの母、知的障害を持つ弟、急逝した父
 情報過多な日々をつづる笑いと涙の自伝エッセイー

とあります。
実は障害をテーマに含まれるエッセイや読み物に
少しか

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とあるひととき: 作家の朝、夕暮れ、午後十一時

とあるひととき: 作家の朝、夕暮れ、午後十一時

『とあるひととき ː 作家の朝、夕暮れ、午後十一時』

オムニバス
発行:平凡社

いつも、毎回のカートでおススメの小説を
ご紹介するのが定番になっていましたが
今回はエッセイアンソロジーです。
ただし、表紙をご注目!

三浦しおん さん
池澤夏樹 さん
横尾秀介 さん
綿矢りさ さん
西加奈子 さん
吉本ばなな さん
角田光代 さん
高橋源一郎 さん
重松清 さん
村山由佳 さん
川上未映子さん

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向田邦子 ベスト・エッセイ

向田邦子 ベスト・エッセイ

『向田邦子ベスト・エッセイ』(文庫)

向田 邦子(本文)向田 和子(編集) 発行:筑摩書房

向田邦子さんのエッセイは
ハワイの青空より
日本のくらしや旅情がよくにあう。

20代半ばから惚れ込んで
一時読み続けていた向田邦子さん。
めざましどようびの「めざカルチャ」という
結構しっかりした旅コーナーを担当していたころは
泊りでの出張が毎週だった。
水木は全国どこでも指定された場所にすぐさま飛ん

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くもをさがす

くもをさがす

『くもをさがす』

西加奈子(著)
発行:河出書房新社

病気になったらかわいそう
あれが出来る事は価値が高い
痩せてる方がいいし胸は大きい方がいい
これはこうであれはああで・・・。
そんなつもりはなくても、ここで生きてるだけで、カテゴリー分けや評価、価値、みえ方、そんなものに辟易しながらも、いつの間にか自分も染まっていることに、ふとした時に思い知らされたりする。

カナダに住み、ガンになった

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