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ドラッカーの新情報革命

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ピーター・ドラッカーの「新情報革命」を研究しています。
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#情報戦略

ピーター・ドラッカーの新情報革命をご存知ですか?

ドラッカーの情報戦略を研究するにあたって、ドラッカーの著書「明日を支配するもの」で述べられている新情報革命について調べてみます。 新情報革命とは何か?情報のコンセプトにかかわる革命であり、情報に焦点を合わせ、情報の意味と目的を問題にし、情報の助けによって行うべき仕事と、それらの仕事を行うべき組織のあり方を明らかにしていくものです。 ドラッカーさん曰く・新情報革命は、企業で始まり、企業情報をめぐって始まった。 ・組織だけでなく、個々の人間にとっての情報の意味を変える。

ドラッカーの「外へでかける」をご存じですか?

外へでかけるとは何か?外の世界の情報(外部の意味ある情報)を手にするために、自分で、直接出かけて、自分の目で観察することである。 ドラッカー曰くアイルランド最大のチェーンストアのスーパークイーン このスーパーの強みは、経営幹部全員が、週2日(1日店、もう1日はライバル店)、本社の外で働くこと。 ・店では、カウンターと売り場にたつ。 ・ライバル店では、客や店員を観察し、会話を聞き、実際に話かける。 アメリカ最大の病院用品の卸会社 CEO自身が年に4週間、2回に分けて

ドラッカーの「不意打ちをなくす」をご存じですか?

不意打ちをなくすとは?事態が大きくなる前に、用意し、分析し、理解し、行動できなければならないことである。 情報システムの適切さについての試金石となるものである。 ドラッカー曰く・データのうち、意味あるものを知り、それらを情報として体系化することによって、何らかの行動が必要になるはるか前に、とるべき行動を検討すること。 ・どのような情報が意味あるかを何年も前から考えていた者だけが、危機に対する備えができている。 ドラッカーで自問自答自問自答1:データのうち、意味ある

ドラッカーの「情報の体系化」

情報の体系化とは何か?データを情報に変え、意味あるものとし、把握する為のもの。 ドラッカー曰く ・情報はその種類によって、いかなる体系化において意味あるものになるか異なる。 例 GE ・データを、目的によって、異なるかたちで体系化した。 第一、財務上及びマーケティング上の数字として扱った。 第二、長期的な経営戦略のために使った。(予期せぬことを明らかにした。) 第三、イノベーションの実績をみるために使った。 第四、事業部門それぞれの人材開発の実績を知るため及び、

ドラッカーの「データを情報に変える者」

データを情報に変える者とは誰か?データを情報に変える者は、知識労働者本人しかありえない。 意味ある行動のために、それらの情報を体系化できる者も、一人ひとりの知識労働者しかありえない。 ドラッカー曰く知識労働者にとっては、情報こそ主たる武器 ・情報といえば、もっぱら組織のための情報が問題とされる。だが、知識労働者のための情報は、さらに重要である。 ・知識労働者にとっては、情報こそ主たる武器だからである。 ・情報のおかげで、知識労働者は仕事ができる。 ・知識労働

ドラッカーの「成果が生まれるところ」

成果が生まれるところとは何か?市場、顧客、非顧客、産業内外の技術、国際金融市場、グローバル経済などの外の世界が事業活動の成果が生まれるところである。 ドラッカー曰く・富を創造する4つの種類の情報は、現在の状況について教えるにすぎない。(とるべき戦術を教えるにとどまる) ・戦略については外部環境についての組織的な情報が必要である。 ・企業の多くは、簡単に手にはいる情報についてさえ、十分な注意を払っていない。 ・致命的な誤りの原因は、税制や社会的規制、消費者の好みや流通チ

ドラッカーの「資金情報と人材情報」

資金情報と人材情報とは何か?資金情報と人材情報とは、富の創造に必要な第四に必要とされる情報である。 資金の配分と人材の配置についての情報である。 ドラッカー曰く・この2つの資源の情報がなければ行動に結び付くことはなく、すぐれた業績をあげられるか?貧弱な業績しか上げられないか?を決する。 資金情報 (例)GM 「投資の意思決定に関わる手法」 1.収益率 2.回収期間 3.キャッシュフロー 4.現在価値 →4つの基準すべてを調べなければならない。 ・投資について重要

ドラッカーの「強み情報」

強み情報とは何か? 強み情報とは、自社の強みに関する情報 と富の創造の為に必要とされる、第三の情報である。 ドラッカー曰く ・市場や顧客の価値と、自らの特別な能力を結合するための中核的卓越性(コアコンピタンス)が必要 (強み情報の例) ・日本の電子機器メーカー(小型化する能力) ・GM(企業買収) ・マークスアンドスペンサー(中流階層向け高級加工食品) (自らの強みの識別方法) ・自社及び競争相手の仕事ぶりを丁寧にフォローし、予期せぬ成功を見つけ、さらには、成功す

ドラッカーの経済連鎖全体のコスト管理

「経済連鎖全体のコスト管理」とは何か? 経済活動の連鎖全体のコストを把握し、その連鎖を構成する他の組織との連携のもとにコストを管理し、成果を最大化すること。 ドラッカー曰く これからは、経済連鎖のコストだけでなく、経営戦略などのあらゆる活動において、事業のプロセス全体を組織し、管理することが必要となる。 例 ) ・コカ・コーラ ・トヨタ 下請けや販売店などの系列のコストを把握し、それらを管理している。 ドラッカーで自問自答 自問:事業のプロセス全体を組織し、管

ドラッカーの「サービス業における成果とは何か?」

サービス業における成果とは何か? 顧客へのサービスが、コストと成果の中心になっている。 顧客に提供するサービスの量とその組み合わせが、コストと利益を左右する。 答えは、顧客へのサービスである。 ドラッカーで自問自答 自問:顧客へのサービスとは具体的に何ですか? 自答:(                      )

ドラッカーの「コストの計算から成果の管理へ」

「コストの計算から成果の管理へ」とは何か? ・そもそもそれが必要かどうかを問題にする。 ・必要だとしても、どこで行うべきかを問題にする。 これらによって成果管理へと導く。 ドラッカーさん曰く 企業と情報のコンセプトの再構築は、最古の情報システムたる世界においてもっとも進んでいる。 活動原価計算(ABC原価計算)が多くの企業で採用されている。 ABC原価計算とは? ・プロセス全体のコストを把握し、管理する。 ・何もしないことに伴うコストも計算する。 ・コスト管

ドラッカーの「組織が必要とする情報」

ドラッカーの組織が必要とする情報とは何か?ドラッカーの「明日を支配するもの」、新情報革命の2章「組織が必要とする情報」は10項目あります。 1.コストの計算から成果の管理へ 2.サービス業における成果 3.経済連鎖全体のコスト管理 4.価格主導のコスト管理 5.富の創造のための情報 6.基礎情報 7.生産性情報 8.強み情報 9.資金情報と人材情報 10.成果が生まれるところ 以上10項目の問いに答えていきます。

技術(T)から情報(I)へ

はじめに ピーター・ドラッカーの著書「明日を支配するもの」の新情報革命の中の技術から情報へのところを自分なりにまとめてみます。 「技術Tから情報Iへ」の章は9項目あります 1.コンピューターが一新したもの 2.新情報革命のきっかけ 3.トップが必要とする情報 4.歴史の教訓 5.中世の情報産業 6.印刷革命の影響力 7.情報テクノロジストのための教訓 8.情報革命の本質 9.情報のための市場 1項目ごとに問いと答えの形式でまとめました。 ドラッカーの新情報革命の理解

情報のための市場とは何か?

情報のための市場とは何か?の答え 情報のための市場とは、エレクトロニクスによる流通チャネル。 例) アマゾン・コム 、専門誌のインターネット版 ドラッカー曰く IT主導ではなく、会計士や出版人主導の本当の情報革命がおこる。 ドラッカーさん曰く あらゆるものが、自らの必要とする情報が何であり、いかにしてそれを手に入れるべきかを考えなければならなくなる。 情報を主たる武器として使いこなすことができなければならなくなる。 技術から情報への3つの問い 自らの必要とする