ブルックリン物語 #48 ”Dream”ドリーム
「夢? ないなあ」
15、16、17、18歳の男の子と女の子が怪訝そうな顔を僕に向ける。
シカゴ、オークパークリバーフォレスト高校、あのヘミングウェイが卒業した学校でもある。僕はここで長年日本語のクラスを担当するYoko先生の計らいで特別講師を勤めることに。「夢」を叶えるにはどうしたらいいか? を議題に1時間の講義を学校のオーディトリアムで行っていた。
「例えば、具体的でいい。宇宙飛行士になりたいとか、大学で何かの研究室に入りたいとか?」僕は言葉をつなげる。しかし彼らは