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夜を泳いで 幻想の快楽に耽る 夢幻の輝きに息をのみ 後ろに迫る悔恨の 荒波に気づくことも…
白銀世界に染まった彼女へ 颯が過ぎて御髪は乱れ 顔に憂色をたたえた彼女に 私は無闇に傷つ…
宿雨の夜は 冬の水面に ラヴェルのごとき音符を映し 聞こえる音色は とうとうと 駆け巡る…
雪のにおいがして 見上げると秋の空 白き枯葉がひらひらと舞い 遠くで犬が吠えていた 肌を…
視えない雪が降っていて 消しゴムが涙を流していた 悴んだ手を そっとポケットで温めて あ…
乾風がふもとから 左耳から 鼻から 喉へ 吹き荒ぶ 元より風と共に去る 僕の声はもう 届…
影が冴えて あなたがはっきりと見えた 陽の光が強くなったのだなぁと しみじみと思いながら 頭の上から奏でられてる あなたの音を 耳を澄まして 一音漏らさず 身体にしゅます 冬が溶けて 春が散って 夏が駆けて 秋が過って 憶えてなくて 思い出せなくなって それでも続く この美しい 姿と音と温もりと 眺めておきたい それで十分
ジレンマの夜更けは過ぎて 月は微睡み 陽は大あくび 誰も彼もが目をこすりながら ジレンマ…
僕の脳内には 萎びた草花が広がっていて 一つ音をたてれば、カサカサと 崩れる音が 聞こえて…