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死のすぐ隣で。

今日は46歳の誕生日だった。
おめでとう、ありがとう、うれしい、どうもね。
それだけではない感情が、今年の誕生日には存在している。

「人は、死ぬぞ。」

父が先月、自分の身をもって伝えてくれた。
わかってるよ。わかってたよ。
いや、全然わかってなかったよ。
全然わからないよ、お父さん。

なので今年は、当たり前のそれじゃないことを強く思った誕生日だ。
父は来月、本当なら76歳の誕生日を迎えるはずだった。
それがぷつりと、年齢が更新されなくなった。

人は、生まれて、そして死ぬ。

46年も生きてくると、もういい加減折り返しだ。
それならこれから、したいこと、心地いいこと、
誰かに喜ばれること、わたしも喜ぶこと。
そんなことで毎日を埋め尽くして、
真面目にふざけて、生き抜こうと思う。

小学生の息子が初めて、自分で選んだプレゼントをくれて、涙が出た。
何日か前から何度も「ママはどんなハンカチが好きなの? 何色? どんな柄?」と聞かれ、
わざとらしく「どうして?」と尋ねると、
「いや、なんとなくね」
とあちらからもまたわざとらしく、はぐらかされた(笑)。
「花柄」
そう答えたわたしに渡されたのは、2枚のハンドタオル。
かわいいリバティ柄と、四葉のクローバーが刺繍されたアニエス・ベー。

もう死んでもいいくらいに幸せ。
だから死のすぐ隣で、
今を生きよう。


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