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エイジング・パラドックス(82歳時が人生で最も幸福!?)
昨日寝ていてふと思ったことがあります。
夜中に突然、人生のすべては過ぎ行く過去になる、という思いでした。
どんなに喜び悲しみ、絶望し希望を灯しても、それらすべては過ぎ行くという実感です。
すべてが過ぎ行くのであれば、過去のことや個々の喜怒哀楽などにこだわるのはやめた方がよいということ。
日本人の幸福曲線は、49歳の時に最低となり、82歳に最高に達するそうです。
これがいわゆるエイジング・パラドックス。
私も40代のころ家族があり子供もあり仕事も順調だったにもかかわらず、心身はかなり低空飛行をしていたような記憶があります。何が原因とかではなく、総じて人生のすべてが重く感じられて鬱々をしていたような思い出があります。
これこそは中年の危機といわれるものだったのかもしれません。
他者との比較、将来への茫漠たる不安感、諸々のしがらみというのでしょうか。
そして、その下降曲線を経てからは、だんだんと雲がひとりでに晴れていくような状況を経験するようになってきました。
今では、自分の最大最深の欲求がよくわかり、欲が減り、そのかわり欲が研ぎ澄まされてきた感じがあり、自分のことをより深く知るようになってきたかと思います。
自分には、これこれだけのことが満ち足りていれば満足という枠と境界線が見えてきた状態でしょうか。
いくら歳をとっても欲はあったほうが自主的でより生き生きとした人生を維持できるそうです。
欲を増やすのではなく、欲を選別して囲い育み研ぎ澄ましていければいいと考えています。
なお、日本人は82歳で幸福曲線のピークをむかえるというのは、まずその前提に健康の維持がなければならないと思います。
さらに普通に考えれば年金だけでは生きていけない人々が多いなか定年退職したあともバイトをする日本の高齢者が多いそうで、これはフランス人高齢者から見るとなぜそこまで高齢になっても仕事をしなければならないのか?と奇異の目で見られるようです。
一体82歳で幸福感のピークをむかえるというのは、高齢になっても仕事をし社会との接点をもつことが生き甲斐につながるのか?
または、高齢になっていろいろな人生におけるしがらみから徐々に解放されて寛容な心も養われて生きやすくなるのか?
このような疑問点に興味がわきます。
いずれにしろ、40、50代から人間の生命体としての体力と気力は落ちていくのですが、そのかわり人生経験がより豊富になり、人生に何を求めるかがよりわかってくるので、その辺からくる身軽さ、客観視、達観視、足るを知るという知恵が備わってくるのでしょう。
30,40代のころは、人生エネルギーの下降や枯渇の不安におびえるのが、
50,60代からは、人生経験が人生エネルギーを補完して豊かになっていくのだと思います。