瀬戸の海
宮本 真理 作 100×148mm
“Seto no Umi - Seto Inland Sea” Mari Miyamoto
今回の作品展の中で、最初に提出された、一番シンプルな作品です。ゆらゆらとたゆたう波の上に浮かぶヨット。その帆は遠く近く数隻漂っていて、とても幻想的に見えます。
宮本さんは、紫色の和紙を切り出して、その下に薄い水色のむら染の和紙を置きました。その陰影が、波の揺らぎと船が漂う動きを感じさせてくれます。さらに上空に薄い雲があって、日差しがまだらに射しているようにも見えます。
あえて帆船に輪郭線を描かなかったのが、全体の雰囲気をニュアンスのあるものにまとめてくれました。はがきサイズの小さなものですが、とても印象的な作品です。
(「波」出展作品 2023.6.14~7.1 於:剪画アート&スペース http://bit.ly/hc8WTq)