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水羊羹と私の夏
暑すぎるので、部屋をエアコンで冷たくして、
横になって、お中元でいただいたお菓子をほおばり、向田邦子の特集番組をぐだっとしながら見ていました。
本の紹介もあり、昔読んだなあと懐かしい気持ちもふつふつと。
もう一度読んでみようと、二日後には本屋へ行き昭和のエッセイ本を買ってみました。
眠る盃と夜中の薔薇。
スラスラと読める。やっぱり食べ物のくだりになると職業柄ワクワクするのです。
例えば、水羊羹の章。水羊羹の色や横のお茶の塩梅まで好みを連ねています。
水羊羹の切口を宮本武蔵や眠狂四郎が切ったような鋭い切口とか、上品な食べ物なんだから二つも食べるものではないとか、食べる時の音楽は"スプリング イズ ヒヤ"が良いとか、水羊羹に対してのこだわりがすごい。
私は、読みながら"スプリング イズ ヒヤ"をスマホで検索して聞いてみました。なかなか良い曲。水羊羹に合うかと言われると「?」ではありましたが。
このように昔と違って、わからないことは検索しながら読んだり、調べたりができるので、現代的な面白い本の読み方かも知れないなんてことを感じます。
たった一つの水羊羹のことでもツラツラと書ける作家の方には頭がさがります。
一週間に一度のこのnoteのネタがないとブツブツ言う私が恥ずかしいです。
もう一つ恥ずかしいことは、羊羹一つ食べるにも窓あけて、自然の空気、自然の風の中と書いてあります。
あらあら、私のあらさまは、どんなもんでしょ。エアコンがきいた部屋で横になってむしゃむしゃ。
背筋を正し、水羊羹を白磁の湯呑みで香り高いお茶でいただきたいと思いました。
けれども、水羊羹が冷蔵庫にはありません。向田さんの言う、固くない薄墨色の上品な水羊羹をどこのサイトで探そうかとスマホをタップする。なんか風情がないね、なんて感じながら。
水羊羹は、うちわをしまう頃までの短い命だと言うことも一興らしい。これは早くお取り寄せしないといけませんね。
こんな40度近い暑い世の中で、向田邦子さんが、生きていたらやっぱり楚々として生きてるのかしら?
先日は香り菓子®️ならぬ、"かおり守"と言うお香をいただきました。
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栴檀のお菓子「白檀」の名前には、香り菓子®️が付いています。そんな事を知っている人じゃないとこのプレゼントはないなぁ。
送り主もまた向田邦子と同じ知的ユーモアと鋭い感性の持ち主。ただデジタルな人でそのあたりは、向田邦子とは、違う。私にたくさん影響を与えてくれる彼女です。
そんな彼女と、残り短い夏を感じて水羊羹を二人で食べようかな。
本日もお読みいただきありがとうございます。
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■料理旅館栴檀
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