思わず行ってみたくなった絵本専門店~「ドキュメント72時間」年末スペシャル2022視聴者投票9位~
「ドキュメント72時間」は以前から大好きな番組です。でもなぜか毎週欠かさず観てます!というわけではなく、たまにリアルで観る以外は年末SPの視聴者投票ベスト10を録画してまとめて観るのがここ数年の常だったりします。
人それぞれ同じ回を観たとしても感じ方や捉え方は違うと思うわけですが、視聴者投票に出てくる回はどの回も素晴らしいモノばかりで、外れがないのがその理由かもしれません。
昨年末から今年のお正月はテレビ録画した本数が多く、実はまだベスト10全て観切れていません。でも、この9位の絵本専門店は見事に心魅かれてしまいました。
恐らく今の親御さんたちは絵本の読み聞かせを当たり前にやっていると思われます。でも、私は子供の頃その読み聞かせを親にしてもらったという記憶はあまりありません。その代わり?字が読めない頃からひたすら絵本を見るということが大好きで、その流れで字が読めるようになったら今度は読書が趣味の子供時代を送っていました。
年齢に応じた本もあれば、父の読んでいた少し内容の難しい本も読んだり、精神的にはかなり”ませガキ”の方だったと思います。
でも、絵本というのは自分にとってずっと特別な存在で、大人になって読み返しても学べることが沢山ある素敵なモノだと思うんですよね。
この回で取り上げられていた絵本専門店は神保町にあって、国内外のタイトル1万点揃っているという豪華さ!海外の絵本も内容が分からなかったとしても、絵があるから想像を働かせる楽しさもあるし、自分なりの解釈もできたりもするし、イメージを無限大に膨らませられるモノだと思います。
そのお店は夜にはなんとバーになり、お酒を傾けながら店主から絵本の読み聞かせをしてもらえるという摩訶不思議な空間に。
例えば仕事で行きづまっている人、人間関係でストレスを抱えている人・・・絵本はそういった悩み深き大人たちにも新たな視点、様々な考え方を与えてくれる哲学書のような側面もあると思っていたりします。
決して長い言葉ではなく、短い言葉でそれらを紡いでいく作業というのはこちらが想像するよりはるかに大変であって、絵本作家さんたちが厳選した珠玉の言葉たちが並んでいるのが完成された絵本なんだと思います。
印象に残っているのはロシア留学を昨今の様々な事情で断念した若者が、知人から紹介されたロシアの絵本を探していた場面。
ロシアの人々の間で長く読み継がれてきた『きりのなかのはりねずみ』というその絵本を読み終えた彼は「登場する動物たちの中に敵がいなくてみんなお互いを思い合って仲良くしている」と。
今こそその精神を思い出して欲しい人が一人いますよね。
この絵本の国に。
彼はその後無事に、日本人が誰も彼以外いないロシアの地に留学できたと報告してくれていましたが、心優しき彼の留学が有意義なものになることを願わずにはいられません。
私は昨年仕事場を移転した時に、狭くなるからと実家から持ち込んだ絵本をかなりの数手放してしまいました。どれもこれも自分自身にとっては想い出が沢山あったモノばかりだったのに・・・。
だから、この回を観てもう一度それらの絵本を購入し直すことを決心しました。「ちいさいおうち」「ぐりとぐら」「ひさの星」etc…
自分の心の中に温かなぬくもりを残してくれていたこれらの絵本たちを、もう一度しっかり読み直してみたいと今思っています。