『こんどこそ、君と!! 〜小田和正ライブ&ドキュメント2022-2023〜』
元旦に放送予定だったこの番組は延期になり、先月放送されました。
小田さんの番組はじっくり時間を作って観たかったので、ようやく先日観ることができました。
ご自身もツアー途中でコロナ感染したりと、まさにコロナ禍ど真ん中で行われたこのツアー。小田さんにとっても様々な意味で”特別なもの”になったようでした。
冒頭の新曲「こんど、君と」のレコーディング風景からすでにグットきてしまいました。コロナ禍で声出しNGになり、またコンサート会場で声を合わせてみんなと歌いたいという小田さんの願いが込められた楽曲。
松たか子と和田唱のコーラスも小田さんご満悦の仕上がりでしたね。
2022年、3年ぶりに「福島のビッグパレットふくしま」からスタートしたこのツアー。全国21か所49公演。45万人を動員したそうです。
私も観に行きたかったんですが、2022年~2023年は公私共にバタバタで日程の都合つかずであきらめました。
感染予防対策も万全に、全国各地のイベンターも駆けつけてのスタート。この日をみんながどんなに待ち望んでいたことでしょう!
最初のメンバー紹介で、実はこのツアー中に病気で亡くなられたベースの有賀啓雄氏の名前を呼び忘れるというドジをやらかした小田さん。
イヤモニから「ありがとう(有賀さん)忘れてます、ありがとう(有賀さん)忘れてます」と聞こえてきてと…。
思えばここで有賀さん大注目されたことも、今となっては不思議なエピソードだったのかもしれませんね。
小田さんのコンサートといえば各地で上映する人気企画「ご当地紀行」。やり始めてから27年が経過したそうです!
小田さんがコンサート会場付近の町をぷらぷら歩き回ってその風景を撮影するという、偶然小田さんに会えたらラッキー!な企画です(笑)。
福島では校歌を作った学校を訪ねたり、香川では金刀比羅さんのあの1,368段の階段を3年ぶり7回目のチャレンジ!自身の出身校である横浜の聖光学院の野球場に行ったり、盛岡では盛岡駅で小田さんの「ダイジョウブ」が流れているのを聴いたり…。今回も楽しい「ご当地紀行」ばかりでした。
コンサートでは相変わらず”神様からの贈り物”である、あの宝物のような透き通った歌声を存分に聴かせてくれた小田さん。
小田さんが今回のツアーを、もしかしたら人生最後になるかもしれない…という想いや覚悟を抱えながらやっていると感じる場面が多々ありました。
特にこれまでのツアーとの違いはMCでしたね。この番組では各会場でのMC場面をかなり盛り込んだ編集がされていましたが、小田さんが各地での面白エピソードや自分の気持ちをいつも以上に素直に語ってくれている感じがして、なんだかそれが”貴重”な感じがしました。
ボソボソとしたおなじみの”小田節”でしゃべるのはいつもと同じですが、MC中にちょっとずつピアノの弾き語りを挟むというのはあまり観たことがありませんでした。
「もうやめようと思ったことはないんですか?」という質問をされたことについて語った後に、オフコースの一枚目のアルバムに入っていた「水曜日の午後」を披露。こんな曲を演奏してくれるんだ…という驚きと喜び。
宮城の会場では、東北大の総長さんだった里見氏から手紙をもらい、それが縁で作ったという東北大学校友歌「緑の丘」を。
広島の会場では、吉田拓郎からメールがよく来る話をしてからの「夏休み」を。ピアノ弾き語りの「夏休み」は拓郎さんとは雰囲気がガラッと変わって、これはこれで素敵でしたね。
兵庫の会場では、大学4年の時に「ヤマハ・ライトミュージック・コンテスト」に出演した時の話を。
小田さんたちはグランプリをとって音楽活動をやめるつもりだったのに、結果は第2位。グランプリは”赤い鳥”で、その時演奏していた「竹田の子守唄」を披露。今となっては”赤い鳥”に感謝ですね。小田さんの音楽がここまでずっと続いているんですから!
東京の会場では、小田さんが撮影した映画『緑の街』の話を。この映画、映画館での上映ではなく会場を借りて上映するスタイルをとっていました。私も神奈川のどこかに観に行った記憶があります。
そのタイトル曲「緑の街」という曲は私も大好きな曲なので、小田さんの弾き語りを聴けて感激でした。
横浜の会場では、映画『ティファニーで朝食を』の話を。その映画を観て、初めて映画は音楽だけでも感動させてもらえることを学んだと。小田さんの「ムーン・リバー」心に沁みました。
そして、小田さんがMCでオフコースの鈴木さん(ヤスさん)の名前を出したことが未だかつてあったでしょうか?
鈴木さんと高一の頃学校から帰っている時の話。ビートルズがカッコいいということになり、なんとなく二人で歌ってみようかと。
そしたら小田さんいわく「スゲーハモるんだ」(笑)。会場のお客さん大盛り上がり!嬉しくて、何度も何度もハモったそうです。
音楽の道へ進んだのは「たぶんあのハモるときの感覚をあのとき知ったから」と小田さんが言ったその言葉にジーンときました。その直後の「my home town」はいつも以上に心に響きました。
このツアー中は、感動エピソードも盛りだくさんでした。
横浜アリーナの会場では、小田さん75歳の誕生日を祝ってリハーサル後にスタッフたちがサプライズで「こんど、君と」をステージで大合唱。そのことを語る小田さん、MCで涙涙。
コロナが五類に移行されてからスタッフたちみんなとバーベキューをした時に、小田さんが挨拶で述べた「このツアースタッフは最高だと繰り返し言われてきて、誇りに思っています。いつも感謝しています」という言葉。
そのスタッフたちに認めてもらえるように最後まで頑張ると言った、謙虚な小田さんの姿が印象的でした。総勢120名以上のスタッフとの集合写真は圧巻でした。これだけたくさんの人たちに支えられて小田さんのツアーは成り立っているんだと、改めて実感しました。
この「こんど、君と」の歌詞は、小田さんがまだまだこれからもやれるだけやる誓いのようにも感じました。
次のツアーこそ”生・小田さん”をぜひ観に行きたいと思っています!素晴らしいコンサートを堪能させていただきました!小田さん、最高でした♪
長い文章最後まで読んでくださり、ありがとうございました。