プロフェッショナルということ

「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組を観るたびに、自らを”プロ”と名乗るには相当の覚悟が要るし、そう名乗るからにはそれ相応の自信と確固たるスキルを身に着けていなければならないということを痛感する。

私自身、いくつか並行してやっている仕事の中で、立場上”プロ”という看板を背負ってやらざるを得ないものもあるが、時々こんなスキルで”プロ”だと名乗ってもいいものか自問自答したくなる瞬間もある。もちろん、その看板に負けないよう色んな角度からスキルを磨き続けるという努力はしているつもりだし、常に向上心を持って取り組まなければと自分自身を奮い立たせながら臨んでいるつもりではある。少なくとも、仕事で対峙する相手に残念な思いをして欲しくはないと思っている。

けれど「自分は、〇〇のプロだ!」と簡単に口にする人が世の中にはたくさんいて、そういう人に限って実はそれほどのスキルがない人も多いのでないか?と感じることがたびたびある。

最近も、ある道の”プロ”という人に仕事を頼んだけれど、いかんせん中途半端な仕事ぶりだし、最後の方はほぼ”やっつけ仕事”みたいにされて非常に嫌な思いをさせられた。仕事に対しての対価(私にとっては大金)を支払う側としては、”プロ”と名乗るならもう少し責任感を持って、微に入り細にわたるまで気を配りながら仕事をして欲しかった。非常に残念なことだったし、もう二度とその人に仕事を頼むことはないだろう。

やっぱり「仕事=人間」。肩書だとか、これまでの経験値だとか、そんなものは今目の前にある仕事には関係ない。今やるべき仕事に対してどれだけ真摯に全力で取り組めるか?それしかないんだと思う。

例えばミュージシャンの世界でも、本物の”プロ”はギャランティに対してそれほどうるさく言わないし、課された仕事を見事に淡々とこなす。どっちつかずの人こそギャランティに対してうるさいし、あーだこーだ細かいことをグチグチ言ってくるイメージがある。もちろん心の余裕ってやつも影響しているに違いないけれど、本物はありのままでそこにいればいいけれど、そうでなければ必要以上に自分を大きく見せる必要がある。悲しいけれどその差なのかもしれない。

かくいう私自身時々する自問自答が無くなることはこの先もないのかもしれないけれど、自分磨きは永遠に続けるつもりだ。今のスキルレベルより下に落ちることがないように。

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