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気になる芸能事務所「ユマニテ」~演技派俳優そろい踏み~
コロナ禍を経て、芸能界は大きく変貌してきたと感じています。最近も独立や移籍が、次々報道されていますよね。
これまでは事務所の「商品」として、与えられた仕事を自分のイメージを壊さないようにやることに注力してきた芸能人たちが、より自分らしくいられて、その上で気持ちよく働ける環境を追い求めて声をあげ始めたというか、声をあげやすくなったというか…。
事務所を退所して独立する人、移籍する人。独立はまだしも、移籍に関してはこれまでもさまざまな″軋轢″を生んできたことがありましたよね。移籍したらこれまでの芸名を使用させない問題等…。
「商品」という言葉をあえて使ったのは、この言葉に昔から私は“違和感“を感じていたからだったりします。「物」ではないんだから「商品」はないでしょうと、ずっとそう思ってきました。
そういう意味では、少しずつ風通しのいい芸能界に変わりつつあるのかな?と思います。“芸能“という仕事が特殊だとしても、どこかの組織に所属して働くという意味では自分たちと大差ないように思うので…。
もちろん、事務所も所属しているタレントたちも双方が満足して“Win-Win“の関係でいられるならば、それに越したことはないですよね。
そんな中、私が以前から気になっている芸能事務所が「ユマニテ」です。
「この俳優さんいいな!好きだな!」そう思って調べてみると、かなりの確率で所属事務所が「ユマニテ」でした。俳優さんのまとっている空気感みたいなものにどこか共通点があって、皆さんその唯一無二の存在感が際立っている感じがします。
ちなみに所属しているアーティストさんたちは(あえて“タレント“ではなく、“アーティスト“と表記していると思われます)、
・安藤サクラ ・門脇麦
・樋口可南子 ・シム・ウンギョン
・三浦透子 ・岸井ゆきの ・岡山天音
・井之脇海 ・寛一郎 ・伊東蒼
・古川琴音 ・青木柚 ・野内まる
・藤井美菜 ・山田真歩
・ヤン・イクチュン ・晃平
今現在、公式ホームページに名前が載っている方々です。皆さん個性的で、(いい意味で)“ビジュアル勝負“というよりは実力派俳優といった佇まいに非常に魅力を感じます。
安藤サクラはあらゆる映画賞を“総なめ“の、今や日本の映画界における“宝“といっても過言ではないと思います。それなのに、家族を第一に考えているそのスタンスが素敵です。
門脇麦も映画にドラマに、出演した作品がどれも話題作ばかり。毎回“門脇麦ワールド“を堪能させてもらっています。ドラマ『ミステリと言う勿れ』のライカ役、光っていました。
映画『ドライブ・マイ・カー』での三浦透子の運転手役は、セリフの数が少ないのに圧倒的な存在感でした。その後のドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』のヘアメイク役も、印象に残っています。
映画『愛がなんだ』、ドラマ『恋せぬふたり』での岸井ゆきのの自然体の演技が大好きでした。映画『ケイコ 目を澄ませて』の聴覚障がいのあるボクサー役は、岸井ゆきのじゃなければ出せない世界観でした。
今や映画にドラマに欠かせない、名バイプレイヤーの地位をすでに確立した感のある岡山天音。カメレオン俳優の名にふさわしい演技で、さまざまな表情を魅せてくれます。ドラマ『ライオンの隠れ家』の柚留木、謎めいた役どころがピッタリでした。
ドラマ『晩餐ブルース』が大好評の、井之脇海。優しく穏やかな雰囲気の役どころを演じている井之脇くんの、あのどこか切なさの混じったような独特の笑顔に魅かれます。
ドラマ『新宿野戦病院』・『宙わたる教室』での対照的な役どころを見事に演じ分けた、伊東蒼の無限大の可能性を秘めた演技力が目に焼きついています。これからが楽しみな俳優さんです。
ドラマ『この恋あたためますか』での、中国人役で古川琴音を初めて認識しました。コケティッシュなかわいらしさがありながら、芯の通った力強さも感じます。ドラマ『海のはじまり』での水季役、表情豊かな名演技でした。
ユマニテでは
時代をになう新しい才能との出会いを待っています。
オンリーワンの人材であると同時に
人間としても人に愛され、
また人を大切にする人を私たちは待っています。
魅力×才能×人間力
これがユマニテの望む俳優像です。
それこそが「記憶に残る俳優への道」です。
公式ホームページの「オーディション」の文言。いやぁ、まさにこの言葉通りの人材が所属されているんだなぁと納得でした。事務所としての“こだわり“を、ビシッと貫いている感じがします。
「ユマニテ」とは、人類、人間性、人間の本性に相当するフランス語。所属アーティストさんたちを「商品」ではなく、「才能溢れる人」として大切に育てていることが伝わってきます。
“記憶に残る俳優“たちを次々生み出している芸能事務所「ユマニテ」。これからもそのお眼鏡にかなった“新しい才能“を、どんどん発掘していくんでしょうね。その俳優さんたちとの“新たな出会い“ができることを、私も楽しみに待っていようと思います。