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性別を変えて、新たな人生のスタートを切った友人へ

賛否両論あるトピックだとは思うけれど、まずは大前提として私は彼(彼女)に対してリスペクトがあることをここに記しておきたい。

今となってはもう8年前の話だが、私はNew York州の州立大学で交換留学をさせてもらっていた。現地の部活に入ってアルティメットをそこそこガチにプレーしていた。当時のチームメイトには本当に良くしてもらった。英語がカタコトのアジア人、しかもアルティメットに関しては全くの素人の私を、ひとりの仲間として対等に接してくれ、困ったときには手を差し伸べてくれた。今でもFacebook やInstagram でつながりはある。

先日、Facebookを開いたときに、見覚えのある笑顔がプロフィール更新のお知らせとともにフィードに上がってきた。ただ、印象がガラッと変わっていた。髪型は角刈りになっていて、表情もどこか直線的になっている気がする。更新されたてのプロフィール写真をクリックして過去の写真を見てみるとやはり私のチームメイトのSだった。

「ずっと違和感がありました。でもこの違和感に忠実になってこれからは生きていこうと思います。受け止めてくれた家族、親友のみんな、ありがとう。」(和訳しました。)

8年前の彼女は金髪のロングヘア。澄んだ青い瞳が美しいいわゆる美女だった。同じチームでプレーしていた1年間、彼女の浮いた話は一切なく、恋バナになると気が付けばいなくなってることもしばしば。「興味ないのかなー」程度にしか思っていなかったのだけれど、そういうことだったのね。

日本でもLGBTQにまつわるあらゆる活動やカミングアウトが、最近、以前にもまして増えてきているように思う。それはすごくいいことだと思うけれど、ご本人からしてみたら私には計り知れない負担や生きづらさ、というものもあるのだと思う。

彼(彼女)に関しては手術や事務的な手続きの有無などそういう詳細は一切知らない。それでも、生まれ育った「女性」という性別をいったん脇において、「男性として生きていこうと思う」という意思表示をSNSでしたこと。そして、外見を180度変えたその勇気はスバラシイと思った。
20年以上、「女」として生きてきて、「女」を装ってきて、だけど心の本質は「女」とは言い切れない。この違和感と共に生きてきた彼(彼女)は偉大だ。

今後の人生が少しでも生きやすいものになってほしい。
男であれ、女であれ、性別なんて関係なく、私は彼(彼女)のことを人として大好きだ。日本から更なる彼(彼女)の幸せを願っている。

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