あなたの英語のアクセント(訛り)を愛すべき5つの理由
こんにちは senatsuです。
さっそくですが、みなさんは英語の発音をネイティブレベルにする必要性はあると思いますか?
私は必ずしも必要はないと思います。
良く見かける記事や動画では「発音の直し方」「英語をネイティブのように発音するコツ」などばかりで、まるでアクセントがあることが悪いような物しか見かけないので、この記事を書くことにしました。
私が英語の発音を正しくするにつれて失ってきたもの、アクセント(訛り)があることに対する利点を話して行こうと思います。
一定数の人はいわゆる綺麗な発音に憧れて、矯正をがんばりますよね。
一部のバイリンガルは、親が国際結婚であるとか、幼い頃に育った環境の要因などで、苦労なく両方のアクセントをネイティブレベルで話せる人も確かにいますが、
大勢はモノリンガルとして育ち、その後第二言語を学ぶ人たちです。
環境要因を努力でくつがえそうとするのは時間コストが高いんですよね。
自然に身に付く範囲で無理なく、アクセントが薄れていくのはいいと思いますが、本当にアクセントは時間をさいて矯正すべきなんでしょうか?
まずアクセントがあることの利点ですが、
【 1 】アクセントは愛される
完璧に話せる人と、アクセントがある人、後者の方がとても可愛がられます。
言語学習者が集まる場所にいくと、アクセントがある人たちの周りに、ネイティブの人たちが、「なんてかわいいんだ!」とたくさん集まり、助け船をだそうとします。ペラペラの場合は、こんなことは起こりません。
頑張って自国の言葉を話そうとしてくれる人は、adorable(愛らしく)で、
日本人特有のアクセントは幸運なことに響きがかわいいのです。
こんなmemeもあるくらいです。
【 2 】独特な間違いは、ネイティブにとって新鮮である
私の学習パートナーはアメリカの方ですが、私の文法間違いやアクセントの大ファンで、私がロジカルに考えた結果、使う言葉に対して、
「確かに、君の言い回しはグラマーとして正しい。でもネイティブはその言い方をしない。逆になぜ僕たちはそれを使わないんだろう?そっちの方が正しそうだよ」とか、第二言語話者特有の新しい視点をとても楽しんでくれます。
アクセントだけではなく、不完全な英語の間違いは、新しい視点で溢れていて、実はとってもユニークなんです。
逆の立場でいうと、
私のパートナーは日本語を話す際に、「四角(しかく)」のことを、「よんかど」「よんかく」と、言うことがよくあるのですが、
テストでは点はもらえないですが、これって論理的に考えれば正しいんですよね。角(かど)がよっつあるから、よんかど。めちゃくちゃ理にかなってます。むしろ「しかく」としてしまったのが、日本語側の設計ミスだと思います。決して恥ずかしい間違いだとは感じません。
逆にあなたが英語で間違っても、相手からすると何もダサくないんですよ。上の間違いを聞いて、カッコ悪い!と、感じるか考えてみてください。
【 3 】アクセントを失えばあなたは大多数の大勢と同じ普通の人になる
完璧な英語を話せる人は、日本人からみると、”かっこいい凄い人”として、映るかもしれません。
でも、ネイティブからすると、英語が話せるというのは子供でもできることであり、彼らからするとただ周りの大勢いる人たちと何も変わらないのです。で、あなたは”他に”何ができるの?ということです。
例えば、会社の面接に候補者が3人きたとします
①100%の英語を話すことに特化した日本人
②70%の英語を話し、他の分野で卓越した能力がある日本人
③100%の中国語、50%の英語、50%の日本語を話す、中国人
社会的に評価が高いのは、後者の2つなんですよね。
もし翻訳会社であれば、①が採用されるかもしれませんが、英語を学んでいる誰もが翻訳や通訳の仕事をしたいわけではないので、その話は別の時にしますね。
そして大事なのが、純ジャパがこの①の100%にかけるコストがあれば、
②にもなれたし、③のようにトリリンガルにもなれたということです。
①の人で、②にあるような他の分野の専門家でもあると言う人は
私はめったにみたことがないです。言語に特化していて、他の分野でのスキルや、技術はない方が多い印象です。でも、それは決して悪いことではなく仕方ない事だと思います。日本語と英語は言語のファミリーとしてとても遠い位置づけにあるので、勉強コストが高いです。そこに時間をつかえば、必然的に他のスキルに特化する時間を犠牲にすることになります。
大学教授であったり、何か他に研究分野や突出したスキルがある方は、他の専門分野に時間を使っているので、みなさんアクセントがありましたね。
つまり、70%で十分なのでは。と思うのです。
(あなたの目的を考えた時、本当に100%が必要なのか自答は必要だと思います。)
例えば、TOEICで760点を取った場合、990点を目指して3ヶ月〜1年を使うよりも、その時間で、中国語や韓国語などの第三言語を50%にしたほうが、社会の競争で有利です。アクセスできるリソースも、コミュニティの幅もさらに広がります。
言語はもういいやという場合は、その時間をプログラミングや他のスキルに使えるということです。
入試や会社の方針の場合は、がんばるしかですね🥹
余談ですが、③は話をわかりやすくするために%を低めにしてますが、実際に遭遇する中国、台湾、韓国の方は、母国語以外の言語を3カ国語以上90%に極めている人がめちゃくちゃ多いので、逆立ちしても勝てません。。!と思うことが多いです。(ヨーロッパ圏や、カナダのフランス語圏の人も3つ4つ話せる人多いですね。)
【 4 】アクセントがないことによって、期待値があがってしまう
イメージしやすくするために、例として逆に日本語を学んでいる人たちの話をしますね。
私は、日本語を完璧に喋れるN1取得者の外国籍の友達が何人かいますが、
それでも文化的背景が違うので、文法的に正しくても、言い方がキツくなってしまい、誤解を招いているのを見ることがあります。
例えば、彼らに「へー、残念だね。」って言われたとして、本当に共感してくれてる感じがしないですよね。
文法的には正しくても、文脈によってはなんかカチンとくる言い回しってあるんですよね。
彼らにアクセントがないあまりに、多くのネイティブは、それを彼らの性格の問題にしてしまいます。なんでそんな言い方するの?感じ悪い。と、誤解を招いてしまい、喧嘩になってしまうと嘆く子たちをたくさん見ました。
逆にアクセントがある方だと、嫌な言い方だけど、本当はこう表現したかったのかな?とか、相手が汲んでくれて摩擦が起きにくいんです。その言い方だとひどく聞こえるよ!(笑)って笑いが起きたりもするくらいです。
私自信も、私の言語パートナーから、「起きろ寝ぼけ頭」と言われたことがあるんですが、いやめっちゃ傷つきますよねこれ(笑)
でもこれ、英語の「Wake up sleepy head!(意訳:朝だよお寝坊さん!)」という可愛いフレーズを、直訳しただけなんですよね。これをアクセント抜きで言われたら、喧嘩うってんのか!?ってなりますね。
アクセントがないと、あなたはその言語を完璧に理解し、ネイティブと同じレベルで扱えることを期待されるので、誤解を招く可能性が高くなります。
言い換えれば、アクセントはあなたを誤解から守る盾にもなります。
【 5 】アクセントはユニークな魅力である
多様性というのが特に叫ばれるアメリカでは、ユニークである、誰も真似できない特性があるということは、とても魅力的なことだと捉えられます。
私のパートナーがブラジル人の英語話者に出会った時に、彼の英語が今まで聞いた中で一番かっこいいアクセントをもっていて、正直羨ましいと言っていました。
私にもロシアの友達で、Rの発音が強くでるかたがいて、そのアクセントが力強くめちゃくちゃセクシーな英語を話す人がいます。
クロアチアの友達も、すごくユニークなアクセントを持っていて、唯一無二の響きは彼を一層知的にみせています。
そして慣れてくると、英語を話していても、ドイツ出身だね?などと、当てることができます。第一言語のニュアンスを頼りに当てられるんですよね。
私のアクセントはパートナーや周り曰く、日本人特有ではなく、出会ういろんな国の方から日本人だと思わなかったと言われます。どの国なのか全くわからないと。(私の学習の場はメタバースなので、肌の色などでの人種判断は相手にできません。)
私は日本人が苦手なLやRでは問題がなく、カタカナ英語でもなく、他の言い回しのアップダウンの箇所がユニークなので誰も聞いたことがないアクセントをもってるとのこと。
それでもカタカナの呪いは受けているので、私は「Wo」の発音が苦手なところがあります。
私が「Wolf」や「Wood」というと、パートナーは涙がでるほど笑い、呼吸ができなくなるからもう勘弁してくれといってきます。ああああ言えないんだねえええ🥹って散々笑った後に、ずっとそのままでいてねと。
アラブの友達も、ちょっと今なんて言った?そこもう一回いってくれる?とリクエストしてきて、
最初は私の発音が悪くて通じなかったのかな?と思っていたのですが
あとで理由を聞いたら、意味はわかってるんだけど、その発音があまりに可愛いから、もう一回聞きたかったと。
アクセントがあることで、人に癒しを与えることもできるんですよね。
むしろ間違いやアクセントが薄れていくたびに、とても悲しまれ、パートナーにいたっては、なんとかキープさせようと、私の間違いを真似して使って、それが間違いだと気づかせないような延命処置まで講じてきます。
それほどアクセントって、人を魅了する魔力を持ち、手放すには惜しい特徴なんですよね。
それをわざわざ頑張って”綺麗”にしようとするのは、綺麗にというよりは、”普通”、”平凡”にしようとしているのと同じだと私は思います。あなたのアクセントは誰もコピーできませんが、それをなくすと、大量にいるネイティブと同じになってしまって、興味を持たれづらくなります。
【 6 】おまけ:アクセントをバカにする人達への対処法
イギリスはアクセントで人をクラス分けする歴史があるので、アメリカ英語を話すアメリカ人のことすら影で悪くいうのを、たくさん目にしてきました。イギリスだけの現象ではないですが、そういう差別的な人たちには、はなから馬鹿にしてもらって距離おいてもらって結構なんです。そういう人たちは、あなただけではなく、大勢の魅力的なアクセントを持つ人たちのことも見下しています。世界の人口の50%はバイリンガルでアクセントをもっている。
その全部を見下す上に自身は一つしか喋れないのです。何様なんだろう?と思いませんか。
自分の間違いを恥ず気持ちより、彼らを憐れむ気持ちの方が勝ると思います。
そういう人たちはモノリンガルの人たちだけの狭いコミュニティで生涯を終えていただければいいんです。アクセントはそういう人たちを検知するフィルターになります。
そんな品性のない人に出会った時は、クイーンイングリッシュが話せるとかのバリバリの差別意識でなく、本当の意味での教養が身についてる人たちに座ってもらう、あなたの隣の席がひとつ空いたと思えばいいです。時間は有限ですからね。
日本人で発音マウント取ってくる人は、テストしか能のないブックスマート(ガリ勉)なので、、そこも距離おいていいです。だいたいそんなことを鼻にかけてる人は、3つ4つ喋れる人の前では静かになりますし。
英語講師の方で、発音をやたら直そうとしてくる人も注意が必要ですね。
そんなところは大きな問題ではないと、バイリンガル以上ならわかるはずなので、
もっと大事なコミュニケーションをとるフェーズに進むためにも、あなたからの発音矯正のリクエストでない限り、自身も日本語を学んでいるようなバイリンガル以上の講師を探したほうがいいです。
【 7 】最後に
ここまで私自身の経験を通して、アクセントの魅力や、
本当にアクセントは恥ずかしい?直すべき点なのか?に対する考えをお伝えしましたが、
この記事が、「英語の発音に自信がない」「会話が怖い」「間違えて笑われたくない」など
アクセント(訛り)を恥ずかしいものだと感じるという方達に、
ネガティブな気持ちを払拭する新しい視点を授けるお手伝いになれば幸いです。
第一言語が違う以上発音が違うなんて当たり前なので、楽しく怖がらずに口にしてみることが大切ですよ。
悲しい現実があるとすれば、あなたのユニークなアクセントは、ハイハイしてた子供が立てるようになるのと同じく、いずれ薄れてなくなって、そのチャームを二度と使えなくなってしまうことの方ですね。
このブログでは、バイリンガルの視点から、教科書では教えてくれない単語を中心に紹介しています。
よかったら、また遊びにきてくださいね。
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