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町内シスターフッド

お昼前、子らがそれぞれに部活やバイトに散り、ちょうど入れ違いにご近所さんが役員の引き継ぎに来てくれた。否が応でも順番に回ってくる町内の婦人部役員。私はこの役をするのは初めてなので心して引き継ぎ事項を聞く。これって意味あるの?とか異議を申し立てるほどの情熱もないのでとにかく粛々と役目をなぞるのみだ。

そして何年も役と共に引き継がれてきたノートや名簿の入った手さげ袋を渡された。ピンクの不織布の手さげ袋。果たしてこれが某ランジェリーショップのショッパーであるということを町内のおばちゃん達はわかって使っているのだろうか。


読みかけていた山内マリコさんの「あの子は貴族」を読了した。都会育ちの箱入り娘華子は大事に育てられたゆえに、自分が大事にされないことに心が大きく削られてしまう。自分はずっと「ケア」が欲しかったのだと腑に落ちる場面が良くて繰り返し読んだ。私は箱入り娘のお嬢様ではないけれど苦しくなるほど共感した。「大事にされたい」ってわがままなことじゃない。主張してもいいことなのだ。そしてこれは恵まれた境遇を羨ましく思う人とのただの分断で終わる話じゃなく、気持ちの良いシスターフッドで自己受容の話だった。発揮できていないだけで自分を好きになれる部分は最初からあるんだ、きっと。



今日は何もせず本しか読んでない日だった。三男は春休みが終わるというのに宿題のワークがまっさらな状態で毎度のことながら目を見張った。


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