やれたかも委員会4巻
というわけで読書感想文。こちらのマンガ私はとってもおすすめです。
青春群像劇がお好きな方、細やかな心の機微の描写がお好きな方、戻りたいあの頃がある方におすすめです。
こちらの漫画って、それぞれの「やれたかもしれない」夜についての見解を述べる漫画、その視点の違いがゲストが語るストーリーのアナザーストーリーとして広がりを見せ、1エピソードにつき何度もおいしいという漫画だと私は思います。1つのエピソードにつき2回は読んじゃいますね、私。
伏線回収が好きな方にもお勧めします。はっきりとした仕掛けはないですが、自分だったらこのの部分が伏線にするかもなど妄想がはかどります。
そんなエモいマンガなんですが今回の感想はただ1点。
安田!テメー!こら!
いります!絶対にいります!必要です!
これは私情なんですが、
安田みたいな男大嫌い!きめぇんだよ!誰もがおめぇを好きだと思うな!痛い目見ろよ!
はー、すっきりした。
そして、この安田。いや、私も思いますよ。リアルにいたら「ああ、こういうのがもてるのね」って。そのリア充ぷりに共感できないのはもしかしたらひがみかなって。そういうのありますよね?
例えばくそくだらないセクハラに笑わなければいけないとか、そういう空気感。イケメンの無礼を許さなければ狭量と思われてしまうのではとついあわせちゃう空気感。その空気がとある事件で一変するという、物語の本筋とはちょっとずれるのですが、安田の物語が視点の変化で一変してしまうというリアル。
そのリアルさが痛快で、実際この手の話はよく聞くのですが、その部分がよおおおおく描かれているなと思います。なんだかんだ言ってもこういう安田キャラって最後までおいしいキャラで描かれるパターンって多いじゃないですか。でもね、リアルはそうはいきませんよ。
あらゆる出来事はそれぞれの視点によって物語となり、それぞれの視線でそれぞれの物語ができているということがよくわかる漫画で、つまり人が一緒に生活するためにはやはり法律は遵守しなければと……いや、そんな漫画だったっけ……
安田がむかつきすぎて安田だけで感想文が終わる勢いですが(漫画は安田意外もおもしろい)、そして主人公もそんな勢いで最後語るのですが、お姉さまが一刀両断バッサリ。やだ……お姉さま、好きになっちゃう。
いやでもね、主人公も悪くないよ。全然悪くない。
まさに
これに尽きます。それぞれの物語をそれぞれに語る。そしてそれを読んでまたそれぞれに語ることのできるこちらの漫画、4巻だけでも面白いです。こういうの大好き。
あ、ちなみに主人公がやれたかという点については私は「やれなかった」に1票です。